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新型オデッセイはどこに向かう(2ページ目)

4代目、新型オデッセイ。乗用車型ミニバンの先駆者の一台として、進む方向は一言でいえば、オデッセイらしさ。究極のオデッセイを目指したというが、市場の反応が気になる。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

ホンダらしいインパネ

インパネ
いかにもホンダらしく男性的な、ガンダム世代が食いつきそうな全体の造形。翼を広げたような2層の作りと、立体的な3眼メーターは重なるようにデザインされている
軽くエクステリアについて触れると、フロントマスクはひと目でオデッセイと分かるもので、サイドビュー、リヤビューがよりスポーティになり、鋭い流れを感じさせる。

7名乗車のみの車内は、シート下の構造を改良したことで若干広くなった印象を受けた。2列目、3列目に座っても狭さは感じられない。先代からの乗り替えなら、広くなって使いやすくなったなと思えるはずだ。しかし、ステップワゴンなどワンボックス系にすればなぁ、と車内の単純な広さ感に不満を抱いているオーナーにどう響くかは分からない。絶対的なサイズがほとんど変わっていないだけに、辛いところだ。

2、3列のシート配置を変更

荷室
荷室の開口部の形状を工夫し、低フロア化されたことで、荷物の乗せ降ろしなど、ラゲッジの使い勝手も向上した
ミニバンの2、3列目の視界を良好にするには、後ろに行くほどフロアを高くするシアター式がオーソドックス。そうなると後席に行くほど頭上空間が狭くなるのだが、ワンボックス系なら潤沢なヘッドクリアランスがあるので、問題はそう起きない。

しかし、立体駐車場に入る全高1545mmのオデッセイの場合、頭上空間が不利だから、そうはいかない。そこで、V字状着座配置を採用したという。1、2、3列目と後に行くに従ってシートが内側に配置されることで、前方視界を確保する考え方だ。3列目はベンチシート的な2座だから内側によってもいいだろう。2列目は中央席がきつくなりそうだが、使用頻度としては多くないはずだし、2列目左右席がリヤドアから離れて配置されたことで、居住性を向上している。2列目左右席は約25mm内側に設置されている。

その他は、ワンアクションの2列目フォールドダウン機構など、3列目への乗降性も改良し、シートアレンジが簡単にできるなど、ステーションワゴン的な使い勝手を追求した印象。ラゲッジスペースの広さは、開口部形状の工夫や低くフラットなワゴン的な荷室にすることで、3列目への乗降性を含めて先代の弱点を克服している。

しかし、こうした改良や13km/Lという燃費は、評価できる一方で今までのミニバン作りでいいのかなと思いも浮かぶ。時代を考えるとハイブリッド化やクリーンディーゼルなどの飛び道具も欲しくなる。

背が低いミニバンには、新たにスバル・エクシーガが加わっている。走りや3列目の居住性など、侮れない実力の持ち主だ。そこで、次回では試乗記を含めて触れて乗った印象から、買いか否かを報告したいと思う。

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