MAZDA(マツダ)/ビアンテ

マツダ・ビアンテの狙いは当たるか?(2ページ目)

待望の2.0L級BOX型ミニバンのビアンテをリリースしたマツダ。販売店も待ちこがれたミニバンは激戦のクラスを勝ち抜けるだろうか。5ナンバーにこだわらず広大な室内を確保したビアンテは諸刃の剣になるかも。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

取り回しの確認が必要

インパネ
マツダ初のセンターメーターを採用。速度計や回転計などは最小限の視線移動で済むが、エアコンや時計などが表示されるメーターは遠くに感じる。メーターの質感はまずまず。インパネシフトには23Sにもマニュアル操作用のゲートはない
フロントシートからのアイポイントは、ライバルよりも低めだ。とはいっても数台先まで見通す見晴らしのよさは十分確保する。ウインドは前後・左右とも十分にある。しかも三角窓も大きめだ。気になるのがAピラーの位置と太さで、狭い場所での右左折などではやや視界の邪魔になる。全幅も5ナンバー級のミニバンよりも意識させられるサイズだから、取り回しも重視するなら試乗して確認したいところだ。

シートサイズは小さめ

2列目
2列目はマツダ自慢の横スライド、前後スライドが可能。2列目はシートサイズ、足もと、頭上クリアランスともに十分に広い
全席とも乗降性の良いビアンテだが、3列目へのアクセスはフロアの段差が少々気になるところ。

2列目は、最大で863mmもの足もとスペース長を誇るリビングモードが自慢だ。エスティマと同様のアイディアだが、こうすると3列目はチップアップさせるため着座はできない。8人乗りのビアンテは、2列目をくっつけてベンチにすれば3人掛けとなる。横のスペース的には十分だが、中央の着座感はもう少し。3列目の中央も同様だ。

そのサードシートは、空間自体はたっぷりと広いものの、フルフラットやチップアップなどのアレンジを重視して座面、背もたれともミニマムという印象だ。せっかくの空間がもったいない気がするが、8人乗りの機会を考えると、フル乗車時の着座よりも使い勝手を優先したのは妥当だろう。そう、3列目は跳ね上げ式ではなく、チップアップを採用。荷室長よりも毎日の使いやすさを考慮した結果だという。

ライバルよりも圧倒的に広い空間を得たが、その分大きく、重くなっているのも事実だ。ユーザーがどういう判断を下すかが興味深い。

次回は走りを中心にビアンテの印象をお届けしよう。

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