静粛性を増した車内
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革張りのシートは十分なサイズとサポート性のバランスが良く、疲れにくい。ポルシェらしい車内は、豪華というよりも無駄な装飾を省いたシンプルかつスポーティな雰囲気が漂う |
燃費向上に励んだ結果、フロントはより迫力を増した顔つきに変わっている。空気抵抗の低減のため、フロントスポイラーリップやドアミラーなどに手が入れられ、新意匠となった。その恩恵は、空気抵抗削減による燃費向上はもちろん、ロードノイズが格段に減少した点にもある。従来型よりもとくに風切り音の低減は明らかで、新デザインのドアミラーなどその効果は絶大なのだろう。ロングランになるほど、静粛性は重要になるだけに、乗員の疲れを低減させてくれる改良はありがたい。フェイスリフトなど、デザインの変更ひとつにもきちんと理由があり、「デザインは機能に従う」というポルシェらしい哲学を十分に実感させられた。
大きさは感じさせない
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オプションで用意されるPDCC(ポルシェ・アクティブ サスペンション・マネジメント)により、コーナリング中のロール補正が行われる。オフロードではトラクションの改善に寄与する |
車内は従来型同様、定員は5名で大人4人がゆったり乗れるスペースを確保している。運転席を身長170cmでドラポジを取ると、後席には膝前にコブシがタテに2つ、頭上はコブシ1つと手のひら1枚程度残る。荷室はフラットで使いやすい。何よりも、オプションで電動ゲートが設定されたのが朗報だ。電動レスだと開閉に正直かなり力を要するからだ。
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