燃費向上を狙った直噴化

カイエン外観
全長4810×全幅1930×全高1700mm。価格は4.8Lターボのカイエン ターボが1398万円、4.8LのNAエンジンのカイエンSが927万円、3.6LのNAのカイエンが692万円
ポルシェ・カイエン は、いまや同社の屋台骨を支える大エースであり、日本でも確固たる支持を得ているSUVだ。5月中旬以降からデリバリーされている新型、ポルシェは第2世代と謳うが、フルモデルチェンジ並のビッグマイナーチェンジというのが正確だろう。今回試乗したニューカイエンは、ベーシックモデルのカイエン。従来の3.2Lから3.6Lに排気量を拡大し、直噴エンジンを全車に投入しているのが特徴で、狙いは燃費向上だ。エンジンフィールは、緻密さと荒々しさが同居した味付けで、クルマのキャラクターにピッタリと符号している。

侮れないベーシックモデル

エンジン
日本では、全モデルとも6速ティプトロニックSと組み合わされる。3.6LのV6 は290PS/6200rpm、0-100km/h加速は8.5秒、最高速度は227km/hに到達する
カイエンの魅力は、超ド級の加速を味わえるターボにこそ最も表れているという向きも少なくないだろう。しかし、欧州車の面白いところは、ベーシックモデルの出来のよさであり、ポルシェもその例に漏れない。約1400万円に迫るターボを購入できる方は選んでもまったく後悔がないどころか、高い満足度を得られるはずだ。3.6LのNAカイエンは、その半額の約700万円。では魅力が半減かというとまったくそうではなく、ターボとは違った軽快感さえ堪能できる。巨体に似合わずヒラリヒラリと走る様は、ライトウェイトスポーツ、というかライトウェイトスポーツ・ユーティリティ・ヴィークルのような魅力を感じた。

従来型よりもパワーアップしたおかげで、重量をもてあそばなくなり、街中でのストップ&ゴーを軽くこなす。日本の高速道路なら流れをリードするのも難しくはないが、速度が高まったり急な勾配があったりすると、迫力ある顔つきほどの加速感は得られない。痛痒とまではいかないが、もう少しパワーがあればと思うシーンも散見された。それでも従来よりも走るようになったし、高級SUVの中でもよく走るのは間違いない。

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