輸入車/注目の輸入車試乗レポート

個性際立つインポートSUV4台

今年に入り相次いで新型モデルが上陸した輸入SUV。フォルクスワーゲン・トゥアレグ V8、メルセデス・ベンツML63AMG、ランドローバー・フリーランダー2、ジープ・ラングラーの4台にフォーカスを当てた。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド


新しい高級車の形

トゥアレグ
トゥアレグの4.2L V8は、日本におけるフォルクスワーゲンのフラッグシップ。全長4755×全幅1930×全高1710mmという堂々たるサイズで、価格は735万円
2003年9月に登場したフォルクスワーゲン・トゥアレグは、発売以来7200台をクリアし、年間の平均販売台数も約2000台に達するなど、プレミアムSUVにおいて不動の地位を築きつつある。今回新装なった2代目は、2300点以上の部品を新しくし、エンジンを直噴化するなど大がかりなもの。さらに注目度が増した新しいトゥアレグの魅力を探ってみたいと思う。

高級感あふれるインテリア

インテリア
スマートエントリー&スタートシステム「キーレスアクセス」によりキーをポケットなどに入れておけば、ドアのロック/アンロックがドアハンドルを握るだけで可能に。エンジンの始動、停止もスタート/ストップボタンを押すだけ
クルマの内・外装に高いクオリティを与えることは、フォルクスワーゲンの全モデルに貫かれている哲学といえる。インテリア全体の質感だけでなく、細部にまで細かな配慮を施すこだわり。1997年に日本に上陸した4代目パサート、同じく97年登場の4代目ゴルフあたりから明確に感じられる特徴である。各メーカーの威信をかけたプレミアムSUVの中にあってもトゥアレグは、インテリアの上質なモデルとして真っ先に挙げるべきモデルだろう。

トゥアレグのV8モデルに装備される上質なレザーシートは、触感だけでなく見た目も上質そのもの。全体の印象を左右するトリム類や、高級感を際立たせるウォールナットパネルが、上質なインテリアを作り上げているのはもちろん、絶えずドライバーの視線にさらされるメーターの存在を忘れてはならない。左に回転計、中央にフルカラーのマルチファンクションインジケーター、右に速度計を配したメーターは見やすいだけでなく、高級車を操っているという満足感を高いクオリティから感じさせる。

外観も走りも上質そのもの

リヤビュー
リヤコンビネーションランプの上部のランプにダークレンズを採用することで、大人の雰囲気と高級感をさり気なく演出。LEDのハイマウントストップランプが組み込まれたリヤスポイラーがスポーティな印象を見る者に与える
トゥアレグ V8は走り出しからとても静か。粛々と回る音や滑らかな回転から、洗練されたエンジンだと存分に伝わってくる。ラグジュアリーなSUVに欠かせない資質だろう。例えば、早朝にゴルフに出かけるようなエグゼクティブにとっていたずらに存在を主張しない静かなエンジンや排気音というのは見逃せない項目である。また、高速道路に場所を移しても余裕のある走りは欠かせない。疲れを誘わない高い静粛性や矢のように進む高い直進性、乗り心地のよさなど、SUVのみならず、高級車として求められる資質を備えている。

ラグジュアリーなプレミアムSUVとして、触感、見た目ともに上質なインテリアや余裕のある走り、そしてクローム仕上げのワッペングリルが存在感を主張する新しいエクステリアをまとったトゥアレグ V8。高級SUVとしてだけでなく、高級車の新たなベンチマークたる存在といえるだろう。

次ページはスポーティを極めたSUV。
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