スポーツ系SUVの真打ち
マツダCX-7は、「スポーツクロスオーバー」というコンセプトを掲げたいかにも同社らしいモデル |
いまや百花繚乱の様を見せるSUVは、一言で「スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル」とくくれない個性派揃いになりつつある。スポーツを主張するモデルから、ミニバンのような居住性を誇る車種など、ユーザーの選択肢は確実に広がっている。その分、クルマに何を要求するかを把握しないと、賢いSUV選びとはいかない。そんな中、日本製SUVきってのスポーツ派が登場した。
激化するミドルサイズSUV
全長4680mm×全幅1870mm×全高1645mm。ホイールベースは2750mm。駆動方式は2WDと4WDを用意し、価格は306万円~366万円 |
アッパーミドルクラスのSUVは、日本勢ではトヨタ・ハリアー、ニッサン・ムラーノ、欧州勢ではBMW・X3が代表的なライバル。さらに、X3に対抗してアウディやフォルクスワーゲンも参戦の意向を表明している。とくに欧州車はCX-7と比べて、サイズや排気量も同クラスと簡単にはくくれないとはいえ、大きすぎないSUVが成長市場と各自動車メーカーが見ている。とはいってもCX-7は、日本の狭い道で使うには、決して小さくはない。逞しさを感じさせるスタイルは、アテンザ以降のマツダらしくスポーティな仕上がりで、走りも攻撃的な外観に違わぬもの。その仕上がり具合が、販売面で好調なスタートダッシュを決められた要因であるのだろう。
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