1.7リッターよりも2.0リッターの方が上質な走りを味わえる
ショート&ワイドフォルムにウェッジの効いたフォルムである。ストリームがミニバンを意識させないスタイルといっても、エディックスと比べれば外観はミニバンらしい。となればストリームでも頑張ったのだから、エディックスはもっとドライバー好みの、要するに相当スポーティな走りになっているのだろう。と予想していたのだが、意外やファミリー志向なのだ。ストリーム(標準サス仕様)でも唐突な姿勢変化や荷重移動を抑えて、ボディを振り回すような挙動が少ない。ホンダ車ではマイルドな味付けである。ところが、エディックスはさらにマイルドである。
ステア操作開始から素直に追従して回り込むところはショートボディとワイドトレッドらしい身のこなしだ。ただ、回り込みの動きは滑らかである。ノーズが急激にインに入り込んで、その反動でリヤサスにドンと荷重が乗るような挙動が少ない。悪く言えば身を翻すような軽快感に欠くのだが、車体の動きが少ないから素直な操縦性で綺麗にコーナーをトレースできる。こういった挙動は同乗者にも好ましい。急激に姿勢や車体方向が変化すると乗員は前後左右に揺すられるのだが、エディックスは前輪を利かせながらグイグイと回り込むようなコーナリング感覚で揺れを穏やかにしている。
集中力で運転を楽しむよりも、ストレス少なく和気あいあいとしたドライブを楽しむ。レジャー&ツーリング型の走りは好感が持てる。同時にミニバンらしい特性でもあり、走りの考え方は至極真っ当である。なお、1.7L車と2L車では印象が異なる。2L車のほうが腰が据わった動きであり、粘り強いコントロール性を維持し、ちょこまかとした動きもうまく抑えている。1.7L車は相対的に多少浮つくような動きが目立ち、ヒョコヒョコした上下動も目立つ。
