MotoGP:そろそろロッシ後を考えなくては
「MotoGP」にとって頭のイタイ話といえば、7度の最高峰クラスチャンピオンであるヴァレンティーノ・ロッシの後継者がいないことであろう。彼自身は何度もF1やラリーなどの4輪競技への転向を示唆してきたが、再び2年連続で王者にるなど彼の「MotoGP」に対するモチベーションは依然、高いままである。けれども、ロッシの引退のタイミングは確実に近づいてきている。ヴァレンティーノ・ロッシ 【写真提供:ヤマハ発動機】 |
ペドロサ、ロレンゾの成長にも期待したいし、ケイシー・ストーナー(ドゥカティ)の復活にも望みを託したい。明るい材料としては「GP250」から才能あふれるライダーがステップアップしてくることがあげられる。アルバロ・バウティスタ(スペイン出身・来年はスズキ)、マルコ・シモンチェリ(イタリア出身・来年はホンダ)らは次の世代のスターと目されており、初年度からのパフォーマンスを大いに期待したい。しかし、何をやってもイチイチ面白く、注目が常に集まるロッシに代われるかどうかは・・・
SBK: MotoGPの対抗勢力も魅力的な存在
スーパーバイク世界選手権を戦うドゥカティワークスチームの2台。41番は日本の芳賀紀行。 【写真提供:www.worldsbk.com】 |
市販車ベースの「SBK」は電子制御でガチガチにコントロールされた「MotoGP」マシンに比べライダーのコントロール技術が目で見てよく分かり、「MotoGP」よりも感情移入しやすい。さらに参加する側にとっても「SBK」は自社のフラッグシップモデルを存分にPRできる最高の戦場であり、今年から新規に「アプリリア」と「BMW」が参戦して盛り上がりを見せた。
また、ファクトリーチームが増えたことで「SBK」は華やかなレースになった。「MotoGP」で活躍したライダーが続々と「SBK」へと流入し、マックス・ビアッジ、カルロス・チェカ、玉田誠などが「SBK」に舞台を移しベテランの味を見せている。
ベン・スピーズ 【写真提供:ヤマハ発動機】 |
次のページではその他の世界選手権クラスのレースをいくつかピックアップし、今後の動きを紹介していく。