モータースポーツ/SUPER GTについて

NSXがSUPER GTから勇退(4ページ目)

NSXがついにレースからも引退する。SUPER GTを今シーズン限りで引退する名車「NSX」の活動の歴史を振り返りつつ、その記録を紹介。さらにメモリアルイベント、今後の車両についても予想する。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

最終戦もてぎではメモリアルイベントが開催

東京モーターショーでRAYBRIGブースに置かれたメッセージ
いよいよ終焉を迎えるNSXのSUPER GTにおける歴史。その最後のレースを記念して、ツインリンクもてぎではメモリアルイベントが多数開催される。まず、Hondaブースでは開発秘話などが聞けるトークショーが多数開催される他、コクピットへの体験搭乗イベント、それに国内のNSXオーナーたちが集結して市販NSXによるパレードも開催予定だ。NSX最後の晴れ舞台となるだけにホンダファンやオーナーの人たちは是非とも参加して欲しい。

さらに先ほども述べたように重量ハンデ無しで開催される最終戦ではNSXの50回目のポールポジションの記録がかかっている。そして、かなり厳しく奇跡に近い条件であるが、「ARTA NSX(伊沢/ファーマン組)」には逆転チャンピオンの可能性がまだ残っているだけに、捨て身の勝負に挑むNSXの活躍には大いに期待したいところだ。

ツインリンクもてぎ

ホンダの今後のSUPER GT活動はどうなる??

NSXがSUPER GTから引退しても、ホンダは撤退をするわけではなく、SUPER GTでの活動は続けていく意向である。しかし、次なるSUPER GT用のベース車両に関する情報は一切アナウンスされていない。もしかすると、最終戦の舞台で何らかのアナウンスがあるかもしれないが、近いうちにどんな車で出場するかは明らかになるだろう。
ROCK STAR童夢NSX
【写真提供:本田技研工業】
「SUPER GT」のGT500クラスはフォーミュラニッポンと共通化した3.4リッターV8エンジンを搭載したフロントエンジン&リア駆動のFRレイアウトの車両で戦う規定になっている。しかし、今年のこの規定に合致して参戦したのはトヨタの「レクサスSC430」のみで、ニッサンの「GT-R」はFR車両ながらエンジンは異なる4.5リッターのV8エンジンを搭載していて規定に合致していない。もちろんNSXも同じで、フロントにエンジンを積んだNSXがテスト走行を行ったことがあるが、この車両は結局デビューしなかった。

当初、2007年の東京モーターショーで発表されたニッサンの「GT-R」、ニュルブルクリンク24時間レースなどに出場するトヨタの「レクサスLF-A」、そしてホンダが「アキュラ」ブランドでの発売を予定していたFRの「次期NSX」が数年後に出揃うことを目論んで、SUPER GTはFR&V8の規定になったのだが、ホンダはF1活動からの撤退と共に「次期NSX」をもお蔵入りさせてしまった。
次期NSXと見られていたコンセプトカー
(2007年北米自動車ショー)
【写真提供:本田技研工業】
現状、ホンダの車種ラインナップの中で、FRレイアウトの車でSUPER GTのマシンのベースになる車種は存在しない。となると、GT300の「紫電」のような一般には発売されていないプロトタイプのマシンになるのではないかとも想像されるが、現時点では想像の域を全く出ず、近日中の発表を心待ちにしたいところだ。来年に向けてのGT車両の開発はすでに始まっているはずだ。

【関連リンク】
SUPER GT.net

Honda Racing (SUPER GT)

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