モータースポーツ/WTCC(世界ツーリングカー選手権)について

WTCCの個性豊かなマシンをチェック!(2ページ目)

10月末に岡山国際サーキットで開催されたWTCC(世界ツーリングカー選手権)に出場した海外のツーリングマシンを紹介。ディーゼルエンジンからロシアの珍車まで車種は少ないが個性は強烈だ!

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

ディーゼル・パワー! セアト・レオン

ティアゴ・モンテイロが駆るセアト・レオンTDI
SEAT(セアト)はスペインの自動車メーカー。90年代にフォルクスワーゲングループの傘下となったメーカーで、レースに出場する5ドア車両「レオン」のベース車はフォルクスワーゲンのゴルフである。昨年からセアトはディーゼルターボエンジンを投入。今シーズンは昨年まで3年連続で世界チャンピオンを獲得したBMW320siを完全に凌駕する速さを見せ、岡山では初のマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。

セアト・レオンTDIの最大の特徴はディーゼルターボエンジンの音だ。走行中は驚くほど静かなエンジン音で金属のすれるような音がキューンと聞こえてくるのみ。また、もっと驚くのが暖気アイドリング時の独特の音だ。レーシングマシンのエンジン音とは完全にラインの違う音で、まるで発電機。ピットの中にいるとエンジンをかけているのか、発電機が稼働しているのか分らない。環境啓発という意味でも今後ディーゼルエンジンを投入するメーカーは増えるだろう。
リカルド・リデルのマシンに書かれた「ディーゼルパワー!」の日本語。セアトにとって日本は全くマーケットに入っていないが、セアトはこういった演出も欠かさない明るいブランドだ。

元F1ドライバーのティアゴ・モンテイロ。ワークスチームのドライバーはチャンピオン争い真っただ中のイヴァン・ミューラーとガブリエル・タルキーニ、それに日本ラウンドで優勝を飾ったリカルド・リデル、さらにジョルディ・ジェネと彼、モンテイロの5人だ。

ジョルディ・ジェネのマシン、セアト・レオンTDI

なお、岡山ラウンドで優勝したトム・コロネルが駆るセアト・レオンは旧型のガソリンエンジン車である。

【セアト・レオンTDI】
ボディタイプ:5ドアハッチバック
エンジン:
DOHC16バルブ直列4気筒ディーゼルターボ(2000cc)
最高出力280馬力(4000回転時)/最大トルク450nm(2500回転時)
ギアボックス:ヒューランド シーケンシャル6速

次のページではこれまた日本では馴染みの薄いシボレー・ラセッティをピックアップします。
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