モータースポーツ/SUPER GTについて

SUPER GT GT300は名車、珍車の宝庫(3ページ目)

激戦が続くSUPER GT!その人気の秘密はレースに出場するマシンのバラエティさにある。特にGT300クラスに参戦するマシンは写真で見るだけでも面白いラインナップだ。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

2006年の台風の目、ムーンクラフト制作の新兵器「紫電」

かつて富士GCシリーズを走り、スーパーカー世代にとっては懐かしいマシン、『紫電』の復刻版だ。
今年最強レベルの珍車といえるのが、由良拓也氏率いるムーンクラフト制作の『紫電』だ。かつてのグループCカーを思わせるそのレーシーなフォルムは完全に公道を走る車の領域を逸脱している。しかし、GTの定義は世界のどこかでナンバープレートを取得していれば出場が可能であるため、ナンバーを取っている限り何ら問題はない。今年の春にサーキットに現れたニュー『紫電』のシェイクダウンの様子は、私の最初のAll About執筆記事としてレポートしているのでご覧頂きたい。

この『紫電』は様々なレーシングカーを設計してきた由良拓也さんの情熱が注ぎ込まれたマシンである。米国製のシャシーがベースになっており、それにレクサスの4.2リッターエンジンを載せた組み合わせになっている。公道仕様の販売も目指しているそうだが、レースに勝つことを主な目的に掲げて登場したマシンであるから速いのは当然か?シーズンのっけから激烈なポテンシャルの高さを見せ付け、「さすがは日本を代表するカロッツェリア!」とファンの心をうならせている。そのGTらしからぬフォルムはピットウォークでも一番カメラに収めたいマシンではないだろうか?予選での速さは抜群、あとは決勝のレースの組み立て次第で優勝が狙える存在だ。ぜひSUPER GTだけでなく、由良氏が情熱を注いでいたル・マン24時間レースなどにもチャレンジして欲しいものだ。

スポーツランド菅生を走行する#2 プリヴェチューリッヒ・紫電(高橋一穂/加藤寛規組)。横から見たフォルムはグループC。その走行時の風景は魚雷のようなイメージだ。(SUPER GT.net)
今年3月に鈴鹿サーキットで行われたSUPER GT合同テストに登場したカーボン剥き出しの紫電。まさか1年目からここまで速さを見せるとは思いもしなかった。

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