上質なのは2.5リッター
2010年秋には待望のハイブリッドモデルも登場。次世代の車載用電池として期待されているリチウムイオンバッテリーを積む |
続いて2.5リッターモデルを試す。絶対的な動力性能は、必要にして十分。最近アベレージ速度が下がってきた日本の交通環境なら、何ら不満無いレベル。というか、アクセル全開にすると「こら速いですね!」というくらい元気よく走ってくれる。
興味深いことにエンジンフィールについちゃ2.5リッターの方が上質。3.7リッターは高回転域で振動が濁るし、低中速回転域でもアクセル解度大きいとエンジン音も出てくる。イヤな音質ではないのでクルマ好きなら問題ないと思いますけど……。
触り心地を徹底的に追求したインテリア。プレミアムインテリアパッケージ(標準装備またはメーカーオプション)では、柔らかいセミアニリン本革や、銀粉をすり込んだ本木目など、華やかな内装となる |
燃費の良さも2.5リッターの魅力。メーター読みの100km/hにクルーズコントロールをセットして70kmほど走行。燃費をチェックしてみたら、14.1km/L。おそらくウィークエンドのドライブなら、10km/Lは切らないだろう。
レーンを外れると自動的に戻そうとしてくれる機能や、先行車に追いつくと自動的にアクセルを押し戻す機能は、いずれも「効果」が控え目過ぎる。強弱のスイッチなど設け、もう少し早めに&大きく稼働するようにしたらいい。現状だとあまり意味を感じません。
以上。新型フーガは速くて楽しいクルマに仕上がっている。今までの自動車の価値観から評価すると「素晴らしいです!」。ただ21世紀を迎え、クルマに対する要求が少しづつ変化してきたような気がしてならない。それを先取りしていないのが少し残念です。
撮影:篠原晃一・カーセンサー