燃費ならプリウス、趣味性ならマークX
前方・後方プリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)の設定など、最先端の安全装備を用意する |
気になる実用燃費は、HS250hと同等。すなわち、普通に走って14km/L前後といったイメージ。この燃費をどう評価すべきか難しい。もしエコなクルマが希望なら、プリウスに魅力を感じるだろう。居住性や実用性はイーブンです。私なら迷うことなく20km/L走るプリウスだ。
逆に趣味性を重視するのであれば、マークXも魅力的。装備も考慮したなら、実質的な価格差50万円くらい。一方、流れの良い道だと燃料コストの差(燃費差)は走行1万km当たり3万円程度。15万km走ってトントンである。だったら趣味性の高いマークXを選ぶ。といったユーザーも少なくないのだろう。
発売後1ヶ月の受注台数をチェックしてみたら、マークXと引き分けの1万4000台。マークXの人気が根強く、SAIは予想していたより伸び悩んでしまっている。300万円を超える価格帯になると、燃費と趣味性が綱引きになるんだと思う。
室内の表面積約60%に植物資源が原料となるエコプラスチックを使用。燃費以外のところでも、環境への配慮が見受けられる |
おすすめグレードは16インチタイヤを履く最もベーシックな338万円の『S』。と言ってもナビゲーションシステムからHIDライト、クルーズコントロール、サイドエアバッグ、アルミホイールまで全て標準装備の豪華版である。このグレードで大満足出来るハズ。
50万円高の『ASパッケージ』はプリクラッシュセーフティ/レーンキープサポート/レーダークルーズコントロールが加わる。プリウスなら“ほぼ”同じ内容で14万7000円のオプション。だったらフル装備のプリウスを推奨しておく。
撮影:尾形和美、篠原晃一・カーセンサー