HONDA(ホンダ)/ホンダの車種情報・試乗レビュー

アシモの技術が注がれた一輪車「U3-X」(2ページ目)

今回の東京モーターショーでも人気を博した、ホンダの自立可能一輪車「U3-X」。注目したいのは、アシモで培った技術や、世界初となる全方位駆動機構。気になる試乗レポートをお送り致します。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

とりあえず作ってみた

U3-X
横や斜めに移動できる機構は世界初。その秘密は車輪にあり、横移動の際には、小径車輪、前後移動の際には大径車輪、斜めに移動する際は両車輪を組み合わせ駆動させている

設計上の最高速度は歩行者扱いのモンパル(電動小型四輪車)などと同じ6km/h。狭い場所で行われた試乗会ということもありノンビリ散歩するときの速度に近い3km/hに制限されていたが、この速さで十分といった感じ。6km/hと言えば朝の通勤時に歩く時の速さです。

バッテリー搭載量は公表されていないものの、6km/hで1時間動くという。近所の買い物なら全く問題ない航続距離かと。また、自分で立てるバランス感覚を持っていれば乗れるそうな。ヒザの関節が痛かったり障害のある人だって気軽に外出する気になると思う。

U3-X
現在のところ市販する予定はないが、実際の使用環境での実用性の検証など、研究開発を継続していくという

気になる価格だが、現時点でのコストを積み上げて行くと50万円以上になってしまうらしい。聞けば10kgという持ち運びを想定した重量を実現するため、ボディにカーボンを使うなどレーシングカーのような構造となっているのだった。リチウムイオンバッテリーだって高価。

カーボンをアルミなどに置き換え、バッテリーの価格さえ安くなれば、10万円を切ることも可能だと思う。現時点で全く市販する計画を持っていないというあたりがホンダらしい。とりあえず作ってみるというコンセプトはロボットのアシモと同じ。私がジイサンになる頃までに市販を希望しておく。
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