世界初の全方位駆動機構

U3-X
シートやステップは折りたたみ可能。持ち運びを考慮して、重量も10kg以下に抑えられている。シンプルなデザインにまとまっているが、目線の高さも歩行者とほぼ同等とするなど、実際に使用する場合を考え、細かい配慮がなされている

今回の東京モーターショーの出展車人気ベスト5に入るのが、ホンダの自立可能一輪車である「U3-X」である。実際、動画を含む実物を見た時のインパクトたるや非常に大きい。私も見た瞬間、虜になってしまったほど。いつ試乗できるかと楽しみにしていたら、案外早く機会がやってきました。

前置きは後回しにして試乗レポートから。「重心を移動させた方向に動きます。座るときだけユックリお願いします」という簡単なコクピットドリル(操作方法の説明)を受け、開いた状態の蝶の羽根のような形状のシートに座る。意外にも安定しており、座った瞬間「こらいけそうですね!」。

U3-X
二足歩行ロボット・アシモの研究で培ったバランス制御技術を応用。重心を傾けると、滑らかに思い通りの方向に進むことができる

6秒後、足をペダルの上に乗せ、一輪走行突入と相成った。まず少しだけ前向きに体重をかけてみたら、おおおおおっ! ジワジワ動き出すじゃありませんか! そのまま前に重心をかけていくと速くなる。続いてナナメ前方に重心を移動させると、ナナメ前方に進む。素直なのだ。

ただ体重移動だけだと、いわゆる「コーナリング」は不可能。前後左右共に並行移動するのみである。「向きは変えられないんですか?」と聞いたところ「曲がりたい方向のツマ先を微妙に接地させて抵抗にしてください」。初心者のスキーのように、ストックで雪面を引きずって曲がる感覚だ。

試しにやってみたら、円を描いて操縦することも出来るようになった。停止する時は体重をセンターに戻せばOK。5分も乗ると、行こうとする場所を中心とした50cm程度の範囲に留まれる。ただ走行状態からピタッと停止させようとすると、1時間以上は乗らないと難しいかもしれない。