HONDA(ホンダ)/ホンダの車種情報・試乗レビュー

北米でのヒットが確実視される次期レジェンドの概要 次期レジェンドはハイテク四駆!

次期型レジェンドについては、様々な駆動方式やエンジン形式のスクープ情報が多々あったものの、4月1日に SH-AWD(SHはスーパーハンドリングの略)なる新開発の4WDを採用すると発表されている。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

 ニューヨークオートショーで、次期型レジェンド(アメリカではアキュラRL)がデビューした。次期型レジェンドについては、様々な駆動方式やエンジン形式のスクープ情報が多々あったものの、4月1日に「新しい技術を使う4WDである」と発表されている。続いて今回の実車発表になった次第。ちなみに2年くらい前まで「新開発の4リッターV8エンジンを搭載する後輪駆動車」が大本命説だった。実際、GM向けにキャデラック用のV8を開発するという技術提携話も進んでいたらしい。新しいエンジンを開発すると、最低でも年間10万基くらい生産しないとペイしないと言われるから、破談になった時点でV6となったのだろう。

 しかしFFの高級車というのはあり得ない。高品質なステアリングフィールを実現出来ないからだ。アウディやVW、ジャガーなどヨーロッパのメーカー見ても、FFベースの高級車は全て4WDを採用している。ホンダも「FFじゃダメだ」と判断したのだろう。次期型レジェンドはSH-AWD(SHはスーパーハンドリングの略)なる新開発の4WDとしてきた。非常に凝ったシステムを採用しており、4WDでなければ実現できない安定性と、後輪駆動車のスポーティなハンドリングを両立させようと狙った。先行試作車に雪道で乗ってみたが、今までのホンダ製4WDと違い、高級感あり駆動性能も文句無し。走りは期待していいと思う。

 搭載されるエンジンは、3,5リッターVTECのV6で300馬力。日本で売られるレジェンドの場合、自主規制に合わせ280馬力になるだろう。当然環境対応度や衝突安全性は現時点でのトップランナー。日本でも平成17年規制の☆4つに、平成22年度基準より5%良い燃費をクリア(グリーン税制対象車)。衝突評価も運転席&助手席共に最高ランクの☆6つというポテンシャルを持つ。走りもスペックも文句ないレベル。おそらくアメリカでのヒットは間違いなかろう。参考までに書いておくと、アメリカでのライバルはBMW5シリーズやベンツEクラス。価格的にもヨーロッパの競合車とイーブンになると思われる。
 日本で売れるだろうか? 最大のテーマが「インスパイアの兄弟車種ですね」と思えてしまうデザイン。アメリカだと問題ないのだけれど、日本だと300万円を超えるクルマは「押し出しの強さ」が必要。ボディサイズも先代レジェンドより短く(全長4915mm×全幅1845mm。次期型セドリックと同等)、やや迫力に欠けるかもしれない。ただ実車を見ると印象が大きく変わる可能性もある。今回はプロトタイプということで20インチもあるホイールを履いているため、クルマのサイズ感が解りにくいのも考慮する必要があろう。秋と言われる正式な発売を待ちたい。同じ時期にデビューするセドリックとガチンコの戦いになる。
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