自然と触れ合う旅、台湾東部

花蓮県の玉里鎮に咲く金針花undefined写真提供:中華民国観光局/王詩女予

花蓮県の玉里鎮に咲く金針花 写真提供:中華民国観光局/王詩女予

台湾の東側に位置する台東県、花蓮県、宜蘭県があるエリアです。居住する民族が台湾の中で最も多種多様で、プユマ族、パイワン族、アミ族、ルカイ族、ブヌン族、ヤミ族、タオ族、ヘイホ族などの先住民と、昔大陸から渡ってきたビン南人、客家人などが暮らしています。ここは山、峡谷、渓谷、湖、温泉、珊瑚礁といった自然環境に恵まれていますから、ハイキングなど自然と触れ合う旅をするのにぴったり。

台湾東部のおすすめ観光といえば、ホエール(クジラ)ウォッチング。ホエールウォッチングの乗船地点は主に花蓮県石梯坪と台東県成功港で、明け方や夕方に船で回ります。黒潮の影響で石梯坪ではマダライルカやマッコウクジラを見ることができます。また台東沿岸にはハナゴンドウイルカなど14種類のクジラやイルカを見ることができるのですが、一番多いのがトックリクジラ。ホエールウォッチング船はスタッフの解説(中国語)がつき、所要時間3時間というコースがあります。旧暦の3~4月がホエールウォッチングに一番適したシーズンです。

宜蘭
ここで珍しい温泉を紹介しましょう。宜蘭にある蘇澳冷泉です。ここは世界でも珍しい炭酸水の温泉で、イタリアと台湾にしかないと言われています。蘇澳冷泉の温度は年間を通して22℃で、冬も夏も水温はほとんど変化しません。水源の深さが一定なので気温の影響を受けないのです。水温のほうが気温より高くなる冬季を除いて、水温が気温よりも低い温泉なので冷泉と呼ばれています。

その昔、台湾ではこの冷泉を飲む勇気のある者はいませんでした。しかし日本統治時代、日本の軍人だった竹中信景が喉の渇きを潤すためにこの冷泉を口にしたところ、とても爽やかで美味しかったのだとか。その後、竹中信景はそこに定住して成分を分析し、冷泉が無毒なだけではなく、飲料をつくる材料に適していることを発見します。そこでこの蘇澳冷泉近くに炭酸飲料工場を建設、商品化。日本の夜店で見かけるようなあのビー玉ラムネが台湾に誕生したのでした。その後、竹中信景は自分の体を冷泉にひたし、温泉と同様の養生効果があることも発見。蘇澳冷泉が温泉として営業できるようにしました。そのようなことから、ここには竹中信景が蘇澳冷泉の先駆者であるという記念碑が建てられているのです。

こちらは露天風呂なら水着着用で、個室風呂もあります。22度という温度に敬遠する人もいるようですが、最初はヒヤっとするものの入ってしまうと意外にも冷たさは感じられす、爽快感さえあるほど。この風呂に浸かって、およそ80年前に思い切って炭酸水に身体をひたしてみた竹中信景に思いをはせてみませんか。

【宜蘭までのアクセス】
台北から高速バスで行くのが便利。または台北から台鐵(台湾鉄道)で宜蘭駅下車。

台湾東部の特産品

宜蘭の牛舌餅は牛の舌のように大きく平たい焼き菓子で、おやつ感覚で食べられる気軽さ。花蓮の麻薯(餡入りの柔らかい餅)は日本の大福に似た雰囲気で、作ったその日のうちに食べないと硬くなってしまいますので持ち帰りには適しませんが、ぜひ食べたいお菓子。また台東にある坪林郷の包種茶と呼ばれる台湾茶は凍頂烏龍茶よりもまろやかな味で緑茶に近く、こちらもファンが多いお茶です。太魯閣渓谷付近で採れる翡翠のアクセサリーは、開運効果が高いということで現地では一番人気のある石です。
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