2.家でも毎日聴いて、プリントをする
公文式の特徴として、どの教科も必ず毎日の学習があります。英語も然り。公文式の教室は週に2回通うことを基本としていますが、学習自体はプリントなので毎日続けます。行ってきたプリントは教室でチェック。間違っていたらやりなおす、できるまでやる、躓いたら戻って再度やって克服するという方法です。英語には音声CDが付いていて、それを毎日聴いてプリントを読みながら学習を進めます。「毎日英語を聴いて読む」。これが力となります。プリントを終わるころにはハリー・ポッターを原書で読む子どももいるそうです。原書で本を読みたいと思う心が生まれるなんて素晴らしいですね。
教室の見学の際、中3レベルの英語プリントをしている小学2年生の女の子を見かけました。上手に発音して読んでいたのがとても印象的。公文式の英語に取り組んで4~5年経っているそうです。スラスラ書いてもいるし、プリントの内容そのものを楽しんでいる様子がみられました。しかしながら、この女の子の例は決して特別なものではなく、早い子で2~3年間ほどで最終段階の教材を終了してしまう子もいます。自学自習の公文式の特徴を表していると思います。
3.一つを究めることで他も伸びるという考え方
特に英語教育について考えるとすれば、4技能(聞く、話す、読む、書く)をバランスよく配置してのばしていく教育法が一般的でしょう。しかし、公文式の教室で教えている人は英語の先生ではありません。公文式では「指導者」と呼ばれる教室運営者がいます。私が訪問させていただいた教室には、指導者の下にアシスタントがいました。アシスタントが主に丸付けを担当。英語の専門の人という感じの人はいませんでした。というのは、アシスタントの座っているテーブルには、英語のプリントをしている子、算数をしている子、国語をやっている子など、各自それぞれ与えられたプリントを学習していたからです。
英語のプリント学習は、音声をCDで聞きながら、プリントに書いてある文章を黙読し、次に自分で読みます。問題も書かれているのでその問題を解きます。だいたい一回の学習で5枚ほどが普通だそう。公文式の教室現場で学べるのは聞く、読む、書くの3技能です。
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