インターナショナルスクールに加盟する際の必要条件
関西地区にあるインターナショナルスクールをチェック!アフタースクールやサタデースクール実施の学校も
日本の学校教育を受けずにインターナショナルスクールを選ぶ理由もさまざまですが、自由で明るい雰囲気のあるインターナショナルスクールは、子どもの育つ教育環境を考える親の選択肢の一つになってきました。
■加盟する際の必要5条件(文部科学省HPより引用)
- 学校運営を行う委員会を備え、校長や教員は有資格者であること。
- 設立してから3年間以上の継続的な運営がなされており、文章化された教育理念や目的を有し、評価機関による認証を得ているか、認証の候補校となっているか、または認証を得ていない正当な理由があること。
- 英語によるカリキュラムを有しており、幼稚園、小学校、中学校、高等学校のいずれかの段階の課程を備えていること。
- 国際性を有し、カリキュラムにおいて多国籍の生徒について配慮がなされていること。
- 健全な経営計画と資金により持続的な運営が可能であり、十分な施設を有していること。
ここでは、関西地区にある幼~小、幼~小~中、または、幼~小~中~高のあるインターナショナルスクールを紹介します。プリスクールのみの教育サービスは、リストに入れてありません。「Japan Council of International Schools(日本インターナショナルスクール協議会)」に加盟しているインターナショナルスクールの関西地区加盟校6校を紹介します。カッコ内(IB)とあるものは、「IB(国際バカロレア)」プログラム認定校です。
日本インターナショナルスクール協議会に加盟するためには、上記の5条件を満たす必要がありますので、各スクールは調査されたうえで加盟することが許可されます。「インターナショナルスクール」と名前の付くスクールは数多くありますが、加盟校は審査されて条件を満たすスクールだと判断されている基準になりますから、選ぶ際の参考になるでしょう。
大阪のインターナショナルスクール
Senri & Osaka International School
関西学院千里国際中等部・高等部 *帰国生徒の受け入れ校
大阪インターナショナルスクール(IB)*外国籍の生徒の受け入れ校
1991年創立。このスクールは、2校が同じ校舎内にあるユニークな学校システムです。大阪インターナショナルスクールは、幼稚園から高校3年生まで授業は全て英語です。主に海外の大学進学を目指している生徒が多く、IBプログラムは3つ(IB-PYP、IB-MYP、IB-DP)とも認められています。日本で3つとも認められた初めてのスクールです。関西学院千里国際中等部・高等部は、SIS(エスアイエス)と呼ばれ、大阪インターナショナルスクールはOIS(オウアイエス)と呼ばれています。これら2校が一緒に「英語で」学ぶシェアードプログラムがあります。関西地区で、関西学院といえば幼稚園から大学・大学院まである有名で大きな学校組織ですね。
学校HP:https://www.kwansei.ac.jp/sis/
Osaka YMCA International School(IB)
1882年(明治15年)創立。PreK~9年生まで。少し先の計画として2020年に10年生(高1)を設置予定です。その後に11年生(高2)、12年生(高3)と続きます。IBに関しては、現在認められているのはIB-PYPですが、将来的にMYP、DPも取得予定のようです。創立された明治15年頃は明治維新の開国で日本に多くの外国人たちがやってきていました。その中にはキリスト教宣教師たちも多く存在していました。創立当時のYMCAは「英語学校」としてアフタースクール(放課後)に学ぶ場所だったようです。また、その頃から大学予科コースとしても設置されていたようです。しかし、創立の1882年の大阪に大学はありませんが、1886年に関西大学、1889年に関西学院大学が設立されていますので、その頃に大学予科として英語を学ぶ場所にYMCAが関わっていたと思われます。どんな生徒たちがいたのか知りたいですね。大学予科ですから、大学生には違いないと思いますが、英語学校のアフタースクールには児童(男子)がいた可能性もありますので興味深いところです。
学校HP:https://www.oyis.org/
神戸のインターナショナルスクール
Canadian Academy(IB)
神戸市東灘区(1913年創立)。PreK~12年生(高校)まで。2013年に百周年を迎えた歴史あるスクールです。神戸市に設立当初は十数名の生徒でミッションスクールでした。生徒たちの親は宣教師として日本にやってきた人々です。宣教師たちはCanadian Methodist Churchに属する人たちでした。2011年よりIBプログラムが3つ(IB-PYP, IB-MYP, IB-DP)認められています。神戸市は港町ですから、古くから外国船の行き来があり貿易が盛んでした。歴史あるインターナショナルスクールがあっても不思議ではない地域です。Summer Fun(年中幼児~中3)という7月22日からスタートする2週間の夏のプログラムがあります。費用がインターナショナルスクールにしては意外に安価(9万円強)ですし、オールイングリッシュで過ごす2週間は子ども自身のチャレンジにも良いと思います
Canadian Methodist Churchとは、1861年(文久元年:徳川家茂の江戸時代。明治維新の7年前)から日本にあった教会。スクールHPに歴史ブック(英語)が載っていますから興味がある方はお読みください。江戸末期にはカナダから日本に宣教師が来てきたのですね。
学校HP:https://www.canacad.ac.jp/page.cfm?p=1
Marist Brothers International School(IB)
1951年創立。Brother Charles FojoucykとBrother Stephen Weberによって設立されました。PreK~12年生(高3)まで。幼稚園はモンテッソリ教育。IBプログラムはIB-DP。HPでは、プリスクール、キンダーガーテンから6年生までのコース説明の文章があり、それぞれの学年で学ぶべき内容がまとめてあります。給食メニューがベジタリアンとノンベジタリアンの二種類があって興味深いです。多彩な国際性のあるスクール。幼児、児童のためのサタデークラスとアフタースクールクラスがありますので、こちらで英語と触れるのもよいでしょう。
学校HP:http://www.marist.ac.jp/
St. Michael’s International School(聖ミカエル国際学校)
1946年創立。PreK~G6(3歳~11歳まで)。幼稚園と小学部のみのスクールです。イギリスの教育システムをベースにしていて、教師はイギリスでの教育免許を取得しています。戦後すぐに設立されたスクールです。カリキュラムを見ると、テーマ学習と他教科横断学習のようです。他教科横断学習は日本の「総合的な学習の時間」に似ています。このスクールでは毎日が総合的な学習の時間になるのでしょう。インターナショナルスクールの小学部らしいカリキュラムだと思います。設立と同時に英語を学びたい大人を対象にするクラスも開講されていることをみると、日本の地域社会に広く根差したスクールを目指す意気込みを感じます。このスクールで学べるのは11歳までですので、その後の進学は親の選択になりますが、日本の小学校へ進む場合は、5年生の6月から転入ですので注意しましょう。
学校HP:https://www.smis.org/
京都のインターナショナルスクール
Kyoto International School(IB)
京都市上京区(1957年創立)。PreK~8年生(2歳半~中3まで)。IBプログラムはIB-PYP。このスクールは戦後のアメリカ軍アメリカンスクールが閉校されたあとに、一人の母親がホームスクールを開いたことがベースになっています。カリキュラムの基本はIBプログラムです。このスクールにはサタデークラスが開講されていて、3歳~12歳までの子どもたちに英語イマージョン教育(英語だけで学ぶ学習スタイル)が行われています。京都インターナショナルスクールという名前になったのは1966年(昭和41年)です。1997年から、旧聚楽小学校の西校舎でスクールが運営されています。京都御所西に位置する聚楽小学校は1869年(明治2年)に上京第15番組小学校として開校された歴史ある小学校でしたが、1997年(平成9年)に閉校になりました。日本の空き教室を利用してインターナショナルスクール運営をしている学校組織は東京にもあります。日本の伝統文化都市の京都で、日本の学校が閉校されて、その同じ場所にインターナショナルスクールが運営されているとは時代の変化の流れを感じますね。
学校HP:http://www.kis.ac.jp/
こちらの記事では「東京都内のインターナショナルスクール一覧」を紹介しています。