母になることを恐れる人々
母になるのが怖い。子供を愛せるか不安……。 |
そうした悩みを抱える方は、「そのままで素敵な女性ですよ」と思うような方ばかり。それなのになぜか、必要以上に自己評価が低く、自己受容ができていないのです。
客観的にみて素敵で優秀な人が、なぜ自己評価が低いのか、自分を受け入れられないのか。その原因には、他者からの言葉の暴力や冷たい人間関係に傷ついている過去がある、ということが多いようです。特に、妊娠や出産に対する恐れは、実母からの負のメッセージを克服し切れていないということに起因するようです。
実母との関係性で「自分は愛されていないのでは」という不安を感じたことがある人は、何も母親からダイレクトに虐待を受けてきた、という場合だけに限りません。「自分は帝王切開で産まれたので、母親を傷つけた」と思ってしまった方もいます。そうしたことが呪縛となって、なかなか異性とのパートナーシップを築くことが難しかったのです。40歳近くになってようやく「母との間のわだかまりが溶解した。これから結婚・出産に前向きになりたい」と思ってくれたようですが、もっと早くに親からの言葉や態度を克服できていればベターだったなと感じることは少なくありません。