産科に出没「モンスターハズバンド」
さまざまな場面でモンスターが |
近年、学校などに対して、自己中心的で理不尽な要求を繰り返す保護者「モンスターペアレント」の存在が問題になっているのは知られていますが、最近の産婦人科医療現場では「モンスターハズバンド」なる存在も浮上しているようです。
モンスターハズバンドは「病院は金がなくとも妊婦を診るのが当然。失業中だから入院費は払えない」などと発言したり、分娩経過観察のため、妊婦の内診をしたところ、「セクハラだ」と抗議をして女性医師に交代させたり、陣痛時の妻を見て「こんなに痛がっているのに、何もしてやれないのか」と苦情を言ってきたり、「付き添いの夫に食事を出してほしい」との要望に、病院側では実施していないと説明したところ、「高い室料を払っているのに、これは詐欺だ。マスコミに流す」などと威嚇したり……。
モンスターペアレントと同様に、自分たちが社会的な常識やモラルの欠如し、知識が不足していることを棚に上げて、逆切れしているというケースです。
妊娠前のモンスター発言たち
最近は「妊娠前」のプレマタニティ女性のモンスター発言も増えているような気もします。産婦人科医の先生方にお聞きしたことがあるのですが、婦人科の外来でアラフォー世代の女性たちの中には「30代後半から妊娠しにくくなるなんて、誰も教えてくれなかった!」と怒り出す女性もいるそうです。
女性誌の出産特集で、女性たちの生の声のデータを読んで分析する仕事をよくいただくのですが、女性誌で「出産することをどう思うか」などのアンケートの中にも「公園で子どもを遊ばせている女性を見ても幸せそうじゃないから、育児に魅力がないから出産は無理かも」「今の生活レベルを落とすくらいなら、結婚も子育てもストレスになりそう」「子どもが欲しくても、いい出会いがなかったんだから仕方ないじゃない! 今さら低レベルな結婚できないし」といったご意見も少なくないこの頃。他人の目を気にしすぎているゆえの晩婚、晩産はもったいない気がしてなりません。
出会いや結婚、出産は、待っていればやってくるものではありません。現在「就活=就職活動」ならぬ「婚活=結婚活動」という言葉も生まれていますが、「出産活動」も意識しないと、あとでモンスター発言になってしまうのかもしれません。大学4年生までなら「就職活動の方法、教えて!」という風土があるのでしょうが、結婚や出産は自分次第。
「私がアラフォー世代になってからこそ生まれたいと思っているベビーがいるはず」とハッピーに過ごせると、世代も倍に増えるのかもしれません。