助産師パワーに期待が高まる

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出産で今こそ頼りにしたい助産師。まだ見ぬわが子のためにも……
今年の初めに、3回に渡って現役助産師からの出産・育児アドバイスをお届けしましたが、今、出産の現場はもちろん、共働き時代の育児支援という意味でも助産師の活躍に期待が高まっています。

産院激減時代。理想の出産場所は?」でも書いた通り、今や産院激減時代。産科医の激務、それが一因となって起こる訴訟問題の増加などが産院閉鎖を引き起こし、現役の産科医はさらなる激務を強いられています。そこで期待されるのが、医師と同等に正常産を扱える専門職である助産師の存在です。

女性の一生にかかわる保健を支援

助産師の役割がとても幅広いということは、このサイトでずっと書き続けていることです。女性の妊娠・出産、育児サポートはもちろん、思春期の悩み相談からから更年期のアドバイスに至るまで、女性の一生にかかわる保健「リプロダクティブヘルス」をサポートしてくれる存在です。ほとんどが自宅出産だった時代には「お産婆さん」と呼ばれた助産師は、「よろず相談所」のような存在で、お産の合間に夫婦喧嘩や嫁姑問題まで解決してくれるような心強い存在でもありました。

昔はお産婆さんでなくても、いい意味でのお節介なおばさんが近所にいて、あれこれと世話を焼いてくれたものでしたが、現代はプライバシーに関する考え方も変化しているので、「昔のままのお産婆さんが復活すべき」とは私も思っていません。現代の女性の中には、古き良き助産師の「私についていらっしゃい」というすごいパワーにはなじめないという方がいるのも事実。でも、助産師の感性も時代とともに柔軟な変化をしているのです。

助産師はワーキングマザーの大先輩

昔ながらのお産婆さん的助産師からは学ぶことも多く、私はとても尊敬していますが、少し若い40歳代くらいの開業助産師たちも、とても素晴らしいスキルをお持ちだということもお伝えしたいです。これから出産年齢を迎える世代にとって、一回りほど上の世代になるでしょうか。自然なお産や母乳育児もEBM(「エビデンス・ベイスド・メディスン」の略で“根拠に基づく医療”の意味)を重んじ、心身の病理以前の悩みでも「科学者の目」と「生活者の目」の両方で判断・サポートしてくれます。コミュニケーションの方法も「指導」というより「支援」を念頭に置いた接し方をしてくれますので、現代の女性たちが戸惑うということも少ないでしょう。

それどころか、妊娠・出産という女性にとって人生の軸になるような人生イベントのオーソリティの職務でありながら、現代女性としての生き方もプロフェッショナルワーカーとして、様々なスキルを身に付けている魅力的な存在。助産師という専門職を得て社会で活躍しているワーキングマザーの大先輩も多い職業。働きながらの育児について、いろんなことを教えてくれると思います。このプロたちを、女性の人生の味方につけない手はありませんよ!

確かに、助産師はいい意味で個性的な方が多いと思いますので、たった一人の助産師しか知らないと、その方のイメージに捉われてしまいがち。この方と一緒に歩みたい、と思えるような「マイミッドワイフ」と出会いたいですよね。

助産師はどうやって探す?

ではどうやって「マイミッドワイフ」を探せばよいのでしょうか。開業助産師は「地域におけるケア」を念頭において活動をしています。それぞれの地域の保健所に出張開業届けを出していますから、保健所に問い合わせれば「出張開業助産師」を紹介してくれます。

現在、日本には2万5千人ほどの助産師がいますが、そのうち7千5百人くらいは日本助産師会に登録しています。各地域に日本助産師会の支部がありますから、そこに問い合わせてみるのも良いでしょう。開業助産所として出産を扱ってはいなくても、地域で新生児訪問や母乳ケアをしてくれる出張助産師はいるはず。産後の育児を視野に入れて、妊娠前からでも出会っておくこともできます。