出産準備/共働きの育児・子育て

ユダヤ人に学ぶ育児マネジメント(2ページ目)

今回は、話題のベストセラーをはじめ、ユダヤ流の子育てやパートナーシップの参考書をご紹介しつつ、共働き育児マネジメントに役立つ情報をお届けします。

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

問題はその場で話しあい、その日に解決

問題があれば、なるべくその場で話し、その日のうちに解決するべし
さらに、今、知人の産婦人科医たちの中でも広まっており、ガイドの18歳の息子まで読んでいた本が、80万部ベストセラー「ユダヤ人大富豪の教え」。原題は「The Millionaire's Philosophy for A Happy Life」でユダヤ人のと表現されてはいませんが、“大富豪の幸福な人生哲学”といったところでしょうか。

この本も、共働きの夫婦が子育てをする上で役立つパ-トナ-シップについて多くのことが示唆されています。2人以上の人間が同じ目的に向かってまとまった状態を意味する「マスターマインド」という言葉があるそう。その一番シンプルな形が夫婦のパートナーシップとのこと。パートナーシップを成功させる5つのコツが紹介されていますが、中でも、子育て夫婦、真似すべし!というのが、

「問題があれば、なるべくその場で話し、その日のうちに解決するべし」

というポイント。これは、なかなかすれ違いが多いカップルには、難しいけれど、子育て中は特に夫婦の会話を増やし、チームとして連帯感を持つことが大事なのは各種育児支援のデータが明らかにしています。子どものこと以外にも、自分の仕事のこと、心のこと、からだのこと、親のことなど、なんでも話し合えたら理想です。

特に、女性脳は、右脳でうごめく自分の感情について語ってアウトプットする機会が与えられることで、左脳で思考を整理できるという特性を持っています。ですのでパートナーに気持ちを聞いてもらえた時は、涙が出るほど嬉しいもの。他に問題があっても、気持ちを聞いてもらえるということで、リラックスできて、本来の力が出せるようになったり、問題解決パワーも湧いてきたり、いいことばかり。気持ちについて聞いて欲しい働くママは「ちょっと今の気持ち聞いてもらえる?あなたに聞いてもらえると頭の中が整理できるの」と持ち出してみたり、働く妻が無言でふさいでいたら、パートナーは「どうした?気持ち聞こうか?」とサラリと話し掛けるだけでも、パートナーシップの絆が固まる効果絶大です。

他にも「自分の幸福には、自分で責任を持つこと」ともあり、人は人によって幸福にしてもらうのではなく、自分のことを幸福にできるのは自分自身であるという自覚を持つことの大切さが述べられています。たしかに、子育て中は、親が自分自身の時間がなくなることを「子育て期間の犠牲」と受けとめてしまったり、「結婚したのに幸福にしてくれない」とか「相手を幸せにしなくちゃ」とか夫婦間の義務感も多いもの。

あらためて「誰かが他人を幸福にすることはできない」とミリオネア的視点を持てば、自分自身がハッピーである責任を自覚し、周囲の人も気持ち良くなるような生き方をしていけるのではないでしょうか。

共働きのカップルだからこそ、ビジネスの話も育児の話も腑に落ちる言葉が並んでいる今回オススメの本を二人で読みすすめて、新年度からの夫婦のマスターマインド、大切にしてくださいね!

<関連リンク>
共働き夫婦の育児感・世界観
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