流産で自分を責めてきたワーキング・プレママたち
妊娠初期のもうひとつの大きな悩みは、流産への不安でしょう。ほとんどの流産は、妊娠初期に起きます。実は、初期の流産はたいていが胎児自身の育つ力によるもので、仕事をしたから流産しやすいわけではありません。でも、自分が無理をして仕事をしていた時期に流産した場合、女性はとかく自分を責めるものです。特に、過去に流産を経験した人などは、警戒心が強くなるでしょう。
また、少し赤ちゃんが大きくなって早産の時期になってくると、早産傾向が出た場合に母親の安静がものを言う場合も出てきます。こんな時、会社に迷惑をかけられないという思いでがんばってしまい、あとで痛恨の思いをする人もいます。こんなことはない社会にしたいものです。
働いていた方が体調がいい人もいる
従来の産休、育休はお産と子育てのことだけを考えた制度でした。それが少しずつ、妊娠中にも休みたいことがあるということが理解されてきました。この春は、不妊治療のための休暇を認める企業も出始めています。妊娠の前にさえ、子どものために休みたい人はいるのです。
一方、休みたくない、という人もたくさんいるでしょう。妊娠中とても元気で「家にいると運動不足になって、ストレスたまっちゃうわ」という人も多いものです。
人によって、休みたい時期が違います。自分に必要な時期に、必要なだけ休める制度がベストですね。
イラスト 平井さくら
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仕事のこと、夫婦のこと、高齢出産になる身体的な心配など妊娠の壁になるものについて詳しく書きましたのできっとお役に立てると思います。こちらから