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危険サインを知って!妊娠中の「脳出血」(3ページ目)

脳出血は20代・30代にも起きる病気で、妊婦死亡原因のトップ。多摩脳神経外科院長・諌山和男先生に、脳出血の基礎知識をお聞きしてきました。本人は何もわからなくなることがあるので夫婦で読んで下さい。

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

動脈硬化による脳出血は若い人には少ない


河合 血管が健康でいられるような生活を送っていれば、脳出血はある程度防げるものですか?

諌山先生 脳出血が防げるのは、お年寄りに多い動脈硬化によるタイプの場合です。これは、若い方にはあまり起きるものではありません。若い方に多いのは、脳の動静脈に奇形があるケースです。これは生まれつきのもので、予防はできません。また、脳ドックでも受けない限り、脳出血が起きるまで、この問題があるかどうかはわかりません。

河合 そうですか。その若い人に多いタイプの脳出血はどんな特徴がありますか。

諌山先生 他のもっと危険なタイプに較べれば、後遺症もなく回復する方が比較的多いといえます。その発作で動脈に奇形があるとわかったわけなので、その治療をおこない、もう発作が起きないようにします。

河合 ちょっとホッとしました。どうもありがとうございました。



「お年寄りの病気」と思って、出産年齢の人は今までこの病気に無関心だったかもしれません。でも、稀なこととはいえ、知らなかったためにあとで後悔してしまうことになったら悲しいことです。国の対応も進みつつありますが、まず、ご夫婦自身が基礎知識は持っておきましょう。

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「脳出血」実は妊産婦死亡のトップか 一体どれくらいの妊産婦さんが脳出血で命を落としているのでしょう。

多摩脳神経外科
お答えいただいた諌山和男先生のクリニックです。
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