大きく変わっていた妊婦さんの死

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「たらい回し」の報道が続いていますが、共通キイワードは「脳出血」。ここに注目しなければ有効な改善は見込めません。

妊婦死亡と言えば「出血でなくなる人が最も多い」と思うのがお産の専門家たちの常識です。確かに少し前までは、子宮からの出血で亡くなる妊婦さんがたくさんいました。今でも国の人口動態調査では、妊産婦死亡の原因として「出血」が第一位だと発表しています。

しかし、この妊産婦死亡の統計には大きな落とし穴がありました。脳出血で妊婦さんが亡くなる事件が連続していることから日本医科大学教授・中井章人医師が検証したところ、現代の妊産婦死亡は、子宮よりむしろ脳の出血で亡くなっているようなのです。

国の基本的調査では脳出血の実態が見えない


妊産婦死亡の原因は、国の人口動態調査が最も基礎的なデータです。しかし、この調査の分類法では妊婦の脳出血は、子宮など他の部位の出血と区別されていません。

ここでは、死亡原因を、まず「妊娠・出産に関わる死(直接的産科死亡)か、たまたま妊娠中に起きた問題による死(間接的産科死亡)か」で大別します。妊娠高血圧症候群による血圧上昇によるものなど妊娠が影響した脳出血は「直接産科死亡・出血」とされ、血管の奇形など妊娠と無関係な原因による脳出血は単に「間接的死亡」とされます。

脳出血で亡くなっている妊婦さんは一体何名?


これでは、一体何人の妊婦さんが脳出血が亡くなっているのかわかりません。そこで、中井医師は他の死因調査をいくつもひもときました。