流産のあとの手術――どうしても必要?
流産のあとは、子宮の中をかき出す「掻爬(そうは)」の手術がよくおこなわれます。この手術は、従来は必ずおこなわれていましたが、最近は、やらないケースが出てきています。私も、完全流産をしていて、超音波で見ても何も残っているものがなく、出血も止まっているときは、抗生物質と子宮収縮剤を使うだけにしています。進行流産でも完全流産になっていきそうな場合は、半日ほど待ってみることがあります。手術の手順などは、人口妊娠中絶の手術と同じです。手探りでおこなう手術なので1/200ぐらいの確率で子宮壁に穴をあけることがあり、濫用は避けたいものです。
手術した方がいい状態とは
稽留(けいりゅう)流産、進行流産、不全流産の状態ならば、あまり時間をおかないで手術するほうが安全です。子宮の中に何かが残っていると、そこに細菌が繁殖し、感染症をおこしやすいからです。中絶に較べると、子宮自身も中身を出そうとしている時期に行いますので、負担は軽減します。■続きの記事を読む
「流産した人の次の妊娠」
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