妊娠の基礎知識/妊娠中の不安・疑問

流産しない為の対策ってあるの?(2ページ目)

流産のほとんどは防げないが、中には、早期に発見し、適切な治療を受けることでで流産を避けることができる。代表は「頸管無力症」で、子宮筋腫やウイルスによる流産もこの仲間だ。

河合 蘭

河合 蘭

妊娠・出産 ガイド

出産ジャーナリスト。著書に『出生前診断-出産ジャーナリストが見つめた現状と未来』(朝日新書/科学ジャーナリスト賞2016受賞作)、『卵子老化の真実』(文春新書)、『安全なお産、安心なお産』(岩波書店)、『未妊-「産む」と決められない』 (NHK出版)など。

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子宮筋腫


筋腫はできている位置や大きさによって妊娠に対する影響が違いますが、子宮の内にあるものやそれに近い状態のものは心配です。また、妊娠中に筋腫が溶けて(変性といいます)炎症が起きることがあり、その時に陣痛を起こす物質ができるのです。このとき、炎症や子宮収縮をおさえる薬を使えば、流産を防ぐことが出来ます。

感染


風邪などは心配ありませんが、母親の感染が流産を起こすことがあります。サイトメガロウイルスやトキソプラズマは、赤ちゃんに影響を与えます。また、若い人の間で増えて問題になっているクラミジアは、子宮口に感染してしまうと炎症が起きます。炎症は陣痛や破水を起こすので、流産につながります。子宮口の消毒、抗生物質と子宮収縮抑制剤の投与を素早く行うことができれば、流産を回避できます。淋疾や、あるいは大腸菌のような一般的な菌でもこういうことが起き得るので、妊娠中は清潔が大事です。

無理なスポーツ

スポーツをしただけで流産することはまずないはずですが、膣炎などの感染を経験したことがある場合は医師に相談しましょう。

自覚症状「お腹の張り」「出血」があったら!


流産は、お腹の張りや出血が自覚症状です。もしもこういう症状をキャッチしたら、夜中でも産院へ連絡しましょう。医師は、赤ちゃんを助けられるかもしれませんが、本人が連絡してくれない限り何ひとつできないのです。

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流産―発覚から手術まで



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