年金

理想の老後を送るには?~田舎暮らし編(3ページ目)

田舎でのんびり暮らす「田舎暮らし」を理想の老後と考える人が増えています。田舎暮らしで年金や医療保険など社会保障にどんな変化があるのかご案内します。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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介護はどうなる?

十分な下調べが田舎暮らしには必要です
介護保険の保険料は、64歳まで第2号被保険者として医療保険の保険料と一緒に納付しますが、65歳以降は第1号被保険者として原則老齢年金から保険料が天引きされます。介護保険の第1号被保険者の保険料は市区町村ごとに決まっていますが、所得によって定額の保険料が段階的に設定されています。例えば、H市は所得によって11段階の保険料が設定されていますが、市区町村ごとに6~12段階の保険料が設定されています。第2号被保険者から第1号被保険者に種別が変わっても保険料の負担は大きな差が出ない傾向にありますが、詳細は市区町村の窓口で確認するとよいでしょう。

介護に関しては、保険料だけでなく地域により事業を展開する介護事業者が異なるので、利用できるサービスの内容に違いがあります。特に、施設サービスについては老人ホームの料金設定やサービス内容が大きく異なるので、事前によく調べておくことが必要です。

その他の生活の変化は?

理想の田舎暮らしは人それぞれなので、どんな田舎で暮らすことを選択するかで生活の変化は異なるでしょう。一般的な生活での変化として、やはり気候の変化には備えが必要です。以下のグラフは、年間の灯油の支出額を比較したものですが、地方により支出額に大きな差が見られます。
 

(平成20年総務省家計調査より)

また、気候の変化は気温だけでなく、雪が多い、風が強いといった地域の独特の気候や台風や水害などのリスクに関する情報も重要です。田舎が暮らしの物件は気候の良い時だけでなく、厳しい時も下見しておくとよいといわれますが、地元の人の話を聞くこともよい情報が得られるでしょう。

また、地方は首都圏に比べると公共交通機関が少ないので、毎日の生活で自動車の必要性が非常に高くなります。ある程度高齢になっても地方では自動車が生活に欠かせないので、運転免許のない人は免許の取得も田舎暮らしの計画には必要な場合があるでしょう。

さらに、地域によっては景観保護のために条例で建物の建ぺい率や容積率が低めに設定されていたり、外壁の色などに規制がされている場合があります。思い通りの家が建てられなかったということにならないよう事前に確認しておきましょう。

最近は過疎化が進む自治体で過疎化の解消のため田舎暮らしを希望する人に体験宿泊の機会を設けたり、安い物件を紹介するなど、田舎暮らしを希望する人を歓迎する自治体があります。移住を希望する自治体でそのような制度あるかを確認してみるとよいでしょう。

交通網や通信網の発達で、以前より地方と都会の生活の違いは薄れているかもしれません。それでもまだまだ地方は独特のおいしい食材や快適な気候、静かな環境に恵まれているでしょう。あこがれの田舎暮らし実現のためには、早めに情報収集を十分に行いましょう。

※この記事は、掲載当初協賛を受けて制作したものです。

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