レバレッジが効くもの
レバレッジの真の意味は、資金効率を高め、最小の投資で最大のリターンをあげることです。つまり、普通のビジネスマンなら誰でも知っている「コストパフォーマンスが高い」ということです。1,000万円を預けて2倍になっても2,000万円ですが、10倍のレバレッジを効かせれば2億円になります。レバレッジはスピードとパワーですから、貧乏から脱出するには、レバレッジが効く対象に投下する必要があります。
ビジネスでも、自分が働くだけならレバレッジは1倍であり、働いた分しか稼げません。しかし、3人人を雇えば3倍の仕事をこなせますから、彼らに給料を支払ったとしても、一人よりも大きなお金が残ります。
不動産投資も1割2割の頭金でローンを組んで買うという、レバレッジを効かせることができます。投資信託を買うために銀行に行っても、まずお金を貸してくれるところありませんが、不動産を買うためならお金を貸してくれます。
それくらい銀行は担保価値としての不動産を認めているわけです。ここでも不動産投資はマルチバランスに優れた対象と言えます。
証拠金取引や信用取引、先物取引はレバレッジも聞かせられる対象ですが、レバレッジは、予想とは反対の方向に動くと、より大きな損失につながることがありますので、ストップロス注文を入れておくとか、保証金を多めに入れてロスカット余力を高めておくとかの保険をかけておくことが必要です。
特に、自分のコントロールが及ばないものに、過大なレバレッジをかけるのは、ブレーキもハンドルも無く、アクセルペダルしかない車に乗るようなものですから。
コントローラブル資産に投資する
そう言う意味でも、私はコントローラブル資産への投資を勧めます。私が不動産投資を運用の中心に置いているもう一つの理由が、このコントロールです。金融商品は自分では利回りもリスクもコントロールできず、入り口と出口を決めることしかできません。
しかし、不動産投資の場合は、家賃を変えたり、敷金と礼金の金額を変えたり、賃貸の募集図面を作り直したり、物件の内外装をリフォームしたりすることで、空室率をコントロールし、利回りをコントロールすることができます。
ローン金利や不動産価格の変動はコントロールできませんが、ローンは借り換えができますし、金利交渉もできます。地価が下落しても、家賃収入は入っているから売る必要はありません。
不動産投資で「こんなリスクがあるから危険だ」「そんなに甘いものじゃない」という人もいますが、これはコントロールする方法やスキルを持っていない人のセリフなのです。
また、ビジネスもコントロールできます。商品を変えることもできるし、値段を変えることもできる。広告手段を変えることもできます。
会社員でも、新卒のペーペーは何もコントロールできませんが、課長や部長になれば権限が手に入りますから、仕事をコントロールできるようになります。
上記のような条件を満たした投資であれば、景気に翻弄されて資産を減らしてしまう、というリスクを小さくすることができます。