その日の天気に応じて臨機応変に
夏季、スイスの湖は大小さまざまな船が行き交う
スイスには、移動の途中に通り過ぎるのはもったいない山や湖がたくさんあります。天気が良い日なら、湖船を移動手段のひとつに加えるのも良いでしょう。デッキの上を吹き渡る風は爽快そのもの。雨の日は、予定を変更して町で途中下車。市内散策や美術館めぐりはいかがでしょうか。
例えばグリンデルワルトやヴェンゲンなどユングフラウ地方に滞在している場合、天気が良ければ山の観光やハイキングを楽しみ、雨が降った場合はトリュンメルバッハの滝見物※や、ベルンまで足を伸ばして市内観光を楽しむことができます。このようにその日の予定を組む場合、天気が悪い場合の代替プランを用意しておくのも重要なポイントです。
※ラウターブルンネンの近くにある滝。洞窟の中をめぐりながら、勢いよく流れる滝の見物が出来る。夏季オープン。
旅行期間から滞在地を絞り込み、優先順位の低いものはカット
例えば日本出発から帰国まで10日間の日程の場合、スイスでは8泊ないし7泊となります。航空便の発着の時間帯によっては、最初や最後の1泊はチューリッヒやジュネーブなど、空港がある町に泊まる必要も出てくるでしょう。山岳リゾート地で同じ場所に3泊する場合、滞在地は2ヶ所に絞り込むことになります。あちらもこちらもと、あまり欲張りすぎると帰って中途半端になり、結果的に時間の無駄も……。優先順位の低い場所は、思い切って割愛するのがコツです。
ツェルマット(マッターホルン)、ユングフラウ地方、エンガディン地方の3か所に滞在する場合、できれば12日間くらいの旅行期間が欲しいところです。
山岳ホテルもおすすめ
旅程の途中に山岳ホテルでの宿泊を加えると、良いアクセントになる
大きな荷物は託送システムで次の目的地の駅に先に送ってしまい、一泊分だけの身軽な荷物で泊まれば楽に移動できます。山岳ホテルに泊まる日は、登山電車やロープウェイなど、山の交通機関の最終時刻に必ず遅れないようにしましょう。
日本からの旅行客の間でも、山岳ホテルの人気はこの数年の間で急速に高まり、団体ツアーに組み込まれているような一部の山岳ホテルでは、かなり早い時期から予約でいっぱいになっていることも……。そんな場合でもあきらめずに、同じエリアにある他の山岳ホテルを探してみましょう。日本ではあまり知られていないけれど、眺めも素晴らしく、割安に泊まることができる山岳ホテルはたくさんあります。