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ライフプランと老後資金準備(2)~分散投資って何?(3ページ目)

低金利状態が長く続く現在、預貯金だけでは資産を増やすことが期待できません。老後資金を準備する場合、時間の効果を狙って運用するだけでなく、資産の分散によってさらに効果的な運用が期待できることがあります。今回は分散投資の効果を検証していきます。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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老後資金準備と分散投資

老後資金を上手に育てるポイントは?

老後資金を上手に育てるポイントは?

老後資金は他の三大資金に比べて、「誰にでもいつか必要な時期がくる」「準備期間を長めにとることができる」「長期間にわたって資金を取り崩していく」といった特徴のある資金です。こういった特徴を踏まえた分散投資を行うポイントとして、次のような点があげられるでしょう。

1.安全資産を組み込む
老後資金は誰にでもいつか必要な時期がくる資金です。このため、リターンを期待してリスクの高い商品だけで運用していると、必要な時期が来たときに元本割れしているおそれがあります。一定額は定期預金など元本保証型の商品で手堅く運用するとよいでしょう。

2.運用成績に一喜一憂しない
老後資金は早めに準備を始めると長期間にわたって運用することができます。リスクのある商品で運用すると、リターンがマイナスになるときもあるでしょう。そんな場合にあわてて運用商品を入れ替えたりすると、マイナスのリターンがカバーできないこともあります。分散投資の中味を運用成績によって短期間で入れ替えるような投資ではなく、老後に向けてじっくり運用していくことがポイントになるでしょう。

3.資産配分を見直す
金融商品販売法の施行により、現在は投資信託のようなリスクのある金融商品を購入する際は、どの程度のリスクを受け入れることができるのかの確認する「リスク許容度」を調べます。リスク許容度は、年収や職業、保有する資産や投資経験、家族構成など様々な角度から調べますが、誰でも年齢が上がるにつれてリスク許容度は下がる傾向にあります。これは、年齢が上がることでマイナスのリターンをリカバリする時間が短くなったり、年金収入になって収入が下がるなどによるものです。老後資金は準備期間中だけでなく、資金を取り崩す時期に入ってからも運用を続けていく資金です。このため、取り崩す時期を迎えたら、より安全性の高い商品を中心に運用するよう資産配分の割合を変えていくことが必要になるでしょう。

以上のように、老後資金の分散投資には他に資金準備と異なる特徴があります。現在では投資信託などリスクのある商品でもネット上で簡単に購入できるようになり、金融商品の選択肢が非常に幅広くなりました。いろいろな商品から老後資金準備の特徴に合った商品を選択し、分散投資することがポイントになるでしょう。

※この記事は、掲載当初協賛を受けて制作したものです。

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