資産運用を効率よく行う為に必要な分散投資の知識。公的年金の事例も使ってわかりやすくご案内します
<INDEX>
・投資の基本「リターンとリスク」を知ろう
・リスクと上手に付き合うには?~分散投資
・老後資金準備と分散投資
投資の基本「リターンとリスク」を知ろう
金融商品はその商品ごとにさまざまなリターン(収益)が期待できますが、その反面リスクがあることを考慮しなければなりません。ただし、投資の世界では「リスク=危険」を意味するのではなく、「リスク=リターンのブレ幅」を意味しています。例えば、「リスクが高い」ということは、「損をする確率が高い」という意味ではなく、「リターンが高くなった場合と低くなった場合の差が大きい」ことを意味します。毎月のリターンが下記のような結果になった「A」という金融商品と「B」という金融商品があったとします。
投資の世界で「リスクの高い商品」とは大きなリターンが期待できる半面、大きな損失の可能性もあり、「リスクの低い商品」とは大きなリターンが期待できない半面、大きな損失を被る可能性も低い商品をさします。
また、一般的に高いリターンが望める商品はリスクも高く(ハイリスクハイリターン)、リスクが低い商品はリターンも低い(ローリスクローリターン)傾向にあり、収益性と安全性の両方を備えた商品(ローリスクハイリターン)は存在しないと言われています。ある程度のリターンを望む場合はリスクをとらなければならないでしょう。