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オール電化マンションのメリットと注意点(2ページ目)

オール電化マンションが着実に増えています。省エネ性能が高いといわれるオール電化物件ですが、ほかにもメリットがいくつか挙げられます。物件の特徴をまとめてみました。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

エコキュートでCO2排出量を削減

オール電化マンションのメリットとして、家庭からのCO2排出量を抑えられることも見逃せません。エコキュートは空気の熱を圧縮することでお湯を沸かす「ヒートポンプ」と呼ばれる仕組みを使っているので、火を燃やすタイプの従来の給湯機に比べてCO2を半減できるとされています。

一戸建てではオール電化に太陽光発電をプラスして、光熱費やCO2排出量をさらに削減することも可能です。ただしマンションでは太陽光発電を設置しても共用部の補助電力としての利用にとどまるケースが多く、各住戸の電力までまかなう事例は限られます。

昼間の電気代は高くなる

なにかとメリットの多いオール電化マンションですが、注意すべき点もあります。まず電気料金については、住む人の生活習慣によってはあまり節約にならない場合もあり得ます。夜間の料金が安いプランは昼間の電気代が割高になるので、昼の時間帯に料理や洗濯などの家事をこなすとメリットが活かせません。

安全面についても、IHクッキングヒーターは短時間で鍋を発熱させるので、少量の油で揚げ物をすると発煙や発火する場合があるので要注意です。また家庭内でいっさい火を使わないことに対し、子どもの教育上の問題を指摘する人もいます。

電気をたくさん使っては意味がない

せっかくCO2を削減できるオール電化マンションに住んでも、光熱費が安いからと電気を必要以上に使ってしまっては意味がありません。こまめに照明を消したり、冷暖房の設定温度を抑えるなど、快適に暮らしながらエネルギー消費を減らす工夫が求められます。

また最近はガスを併用するマンションでも、エコジョーズなど効率の高い給湯機を設置したり、リモコンでCO2排出量をリアルタイムで確認できるようにするなど、省エネ効果を高める工夫を採り入れるケースが増えてきました。オール電化とガス併用のどちらを選ぶかは、自分のライフスタイルやその他の条件も含めて判断しましょう。
ガスの給湯リモコンでCO2排出量が見えるマンションも増えている

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