妊娠中の食事/妊娠中の食事基礎知識

妊娠中に摂りたい栄養素3つと食品の例

妊娠したら、バランスの良い食事を心がけたいものです。加えて栄養素にも気を配れたらいいですね。特に葉酸、カルシウム、鉄分は妊娠時期に積極的に摂ってほしい栄養素です。

川口 由美子

執筆者:川口 由美子

離乳食・幼児食・妊娠中の食事ガイド

妊婦さんが特に摂取すべき栄養素は3つ

妊娠したら、バランスの良い食事をこころがけたいものです。さらに栄養素にも気を配れたらいいですね。特に葉酸、カルシウム、鉄分は妊娠時期に積極的に摂ってほしい栄養素です。

葉酸

栄養素に気を配り、バランスの良い食事を心がけましょう

栄養素に気を配り、バランスの良い食事を心がけましょう

特に妊娠初期に意識して摂りたいのが「葉酸」。葉酸はビタミンB群の一種で、タンパク質や遺伝子を作るのに欠かせません。赤ちゃんの正常な発育には大切なビタミンです。

●1日に摂りたい所要量
非妊娠時は200μgですが、妊婦については+200μgを、授乳婦は+80μgをさらに必要だとされています。非妊娠時よりかなり多め(倍程度)にとることを心がけましょう。

葉酸が不足すると、赤ちゃんの脳や中枢神経に障害が起こることがある、赤ちゃんの発育が十分でなくなることがある、流産などのリスクが高まる、と言われています。これは、妊娠のごく初期のことなので、本来は妊娠がわかってからというよりも、妊娠したいなと思ったときには葉酸を多めにとることが望ましいのです。

●多く含まれる食品
葉酸は野菜に多く、特にほうれん草など緑の葉野菜に多く含まれています。このほかにもレバーや果物にも含まれています。

野菜を積極的に摂るようにこころがけましょう。つわりなどで食べられない場合はサプリメントを上手に使って補うのもいいでしょう。

カルシウム

カルシウムは、骨や歯のもとになる栄養素です。赤ちゃん(胎児)の発育のためにカルシウムが使われるので、不足すると母体の骨から溶け出してしまいます。将来、健康で健康に過ごすためにも、妊娠・授乳時期にもしっかりカルシウムを摂っておくことが大切です。

また、妊娠していない人も、妊娠したときに備えて、カルシウムをしっかり摂り、十分に蓄えていくことが必要です。

●1日に摂りたい所要量
非妊娠時は600mgですが、妊婦については+300mgを、授乳婦は+200mgをさらに必要だとされています。いつもより多めに摂るということを心がけましょう。

カルシウムが不足すると、お母さんが骨粗鬆症になったり、歯が弱くなったりという影響が出ることがあります。

●多く含まれる食品
チーズ、牛乳などの乳製品。煮干し、ししゃも、小松菜、がんもどき、木綿豆腐。

鉄分

●1日に摂りたい所要量
非妊娠時は12mg、妊婦・授乳婦についてはさらに+8mgが必要だとされています。非妊娠時より多めにとることを心がけて。

鉄分が不足すると、貧血となり、立ちくらみなどの症状が出ます。お腹が大きくなってから倒れると危険ですので、倒れる前にその場に座るなどの対処法も考えておくといいでしょう。

●多く含まれる食品
卵、カキ、あさり、レバー、牛肉(赤身)、大豆、など。

鉄分だけでは吸収されにくいので、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂るようにします。ただし、レバーの食べすぎはビタミンAの過剰摂取にもつながりますので、まんべんなくいろいろな食品から摂るようにしましょう。
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