住宅リフォーム/収納リフォーム

設計事務所だから発揮できるリフォームとは?(2ページ目)

新築需要の縮小とともに、最後の砦として大手ハウスメーカーやディベロッパーがこぞって参入激戦しているリフォーム分野。そんな熾烈な戦いをよそに、意外とまだ広く知られていないのが「設計事務所リフォーム」。設計事務所だから発揮できるリフォームの魅力とは? 建築とインテリアの両面からのリフォームを手掛ける女性リフォームデザイナーにインタビュー。

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

家づくりトレンド情報ガイド


リフォーム前

千葉のある物件。ごく普通の洗面室がデザイナーズリフォームすると…

--なるほど。最近は、大手ハウスメーカーやディベロッパーが自社の得意とする専門工法にこだわらず、木造軸組会社がマンションリフォームに進出したり、規格住宅会社が軸組リフォームに進出したり、一般物件も広く手掛けるようになっていますが、設計事務所ならもともとほとんどの工法がオールマイティなわけですね。

プレハブ工法も2×4も在来も…オールマイティ

「もちろん、得意・不得意があると思いますが、基本はオールマイティでしょう。またおっしゃった大手ハウスメーカーやディベロッパーがなぜ一般物件リフォームにも急遽進出が可能になったかというと、外部の設計事務所というインフラを活用するようになったことも理由の一つだと思います。事実、某ハウスメーカーで建ててリフォームしたいお客様のほとんどが、別の工法メーカーのリフォーム部門に2~3社相見積を取ることは普通になっています。それだけ工法別リフォームの境界線がなくなってきているということかもしれません」

リフォーム後

ガラスを使った明るく洗練された洗面スペースに

--かつては大手もリフォームを請け負うのは自社で建てたお客様(オーナー客)に限定していましたが、一般物件も手掛けられるようになった背景にはそうした変化もあったわけですね。

それを踏まえて、小林さんのようにインテリアや建築の知識をもつ個人建築家(デザイナー)や設計事務所は、今後どのようなリフォームを提案していけるのでしょうか?

「建築の知識とノウハウを生かせるという面で言えば、単なる模様替えや修繕といったリフォームの枠を超えた、リノベーションや増改築でしょうか。増改築は面積の増減があれば確認申請が必要になりますし、リノベーションではビルから住宅へといった用途変更(コンバージョン)を含めて、建物のポテンシャルを生かして再生できる。そんな仕事にやり甲斐と魅力を感じます」

建築家“先生”から寄りそうアドバイザーへ

リフォーム後

デザインだけでなく、住まい方や生き方も相談できる存在に

「さらに、これからは士業もサービス業、ということがよく言われます。弁護士や司法書士だけでなく、建築士もその一つ。家族関係の多様化やライフスタイルの変化はもちろん、『本当に私の家でこれだけのエコ設備が必要なのか』『A社で建てたんだけど、B社でリフォームできるのか』といったご相談は、個人レベルの建築士やインテリアデザイナーだから1対1でじっくり耳を傾けられてアドバイスできるのではないかと思います」

「建築家や設計事務所というと、消費者側も『先生』のような威圧感を抱きがちですが、もっと消費者の目線に合ったアドバイザー的存在がより求められているように思いますし、設計事務所だからできるリフォームはそこに一つの形があるような気がします」

小林さん、ありがとうございました。これまであまり知られなかった、設計事務所だからできるリフォームも選択肢の一つに加えてみてはどうでしょう?

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