千葉のある物件。ごく普通の洗面室がデザイナーズリフォームすると…
プレハブ工法も2×4も在来も…オールマイティ
「もちろん、得意・不得意があると思いますが、基本はオールマイティでしょう。またおっしゃった大手ハウスメーカーやディベロッパーがなぜ一般物件リフォームにも急遽進出が可能になったかというと、外部の設計事務所というインフラを活用するようになったことも理由の一つだと思います。事実、某ハウスメーカーで建ててリフォームしたいお客様のほとんどが、別の工法メーカーのリフォーム部門に2~3社相見積を取ることは普通になっています。それだけ工法別リフォームの境界線がなくなってきているということかもしれません」ガラスを使った明るく洗練された洗面スペースに
それを踏まえて、小林さんのようにインテリアや建築の知識をもつ個人建築家(デザイナー)や設計事務所は、今後どのようなリフォームを提案していけるのでしょうか?
「建築の知識とノウハウを生かせるという面で言えば、単なる模様替えや修繕といったリフォームの枠を超えた、リノベーションや増改築でしょうか。増改築は面積の増減があれば確認申請が必要になりますし、リノベーションではビルから住宅へといった用途変更(コンバージョン)を含めて、建物のポテンシャルを生かして再生できる。そんな仕事にやり甲斐と魅力を感じます」
建築家“先生”から寄りそうアドバイザーへ
デザインだけでなく、住まい方や生き方も相談できる存在に
「建築家や設計事務所というと、消費者側も『先生』のような威圧感を抱きがちですが、もっと消費者の目線に合ったアドバイザー的存在がより求められているように思いますし、設計事務所だからできるリフォームはそこに一つの形があるような気がします」
小林さん、ありがとうございました。これまであまり知られなかった、設計事務所だからできるリフォームも選択肢の一つに加えてみてはどうでしょう?