1)リノベーションの費用も住宅ローンで賄うこともできる
2)住宅ローン借入の最大額は年収から算出されるが、物件の担保価値によって制限を受ける
の2点となります。
では一体どの程度「制限を受ける」のでしょうか?
物件価格、自己資金、リノベーション費用 の目安
インターネットや雑誌等では「担保価値以上の住宅ローンは借りられない」という情報をよく見かけますが、実際にはその通りではありません。その時々の時勢によって、担保価値と借入可能額との関係は変化します。ガイドの経験上、リーマンショック以前は担保価値による制限は殆どありませんでした。首都圏のマンション価格が降下したリーマンショック直後は一時的に物件価格の120%くらいが上限とされていた感触があります。「感触」という言い方になってしまうのは貸し手は融資審査に関する情報は開示できない事になっているからです。現在では凡そ140%くらいが上限といえるでしょう。ただし、年収・勤務先・物件概要・自己資金率等の諸条件によって変動幅が大きくなってきており、一概に言えないというのが最近の傾向です。また、銀行によっても条件の違いが顕著になってきているともいえるでしょう。
また、自己資金の額によっても評価が変わることもあります。当然多い方が「貯蓄能力がある=返済不安が少ない」と判断されますので、最低でも購入時総費用の10%以上はあった方がよいでしょう。
仮に先ほどの年収500万円で35年ローンを組む場合:
物件価格 3200万円、諸費用 300万円、リノベーション費用 1200万円。
内、自己資金が500万円で借入が3700万円。というバランスであれば、資金調達が可能な範囲といえます。もちろんこれはあくまで「調達可能な額」であり、実際の返済や将来計画と照らし合わせたうえで資金計画を行うべきである事はいうまでもありません。