選抜方式は「推薦入学」と「総合選抜」が主
私立高校の多い京都ですが、公立も健闘しています。通学圏を確かめ、あとは自身の適性と希望からユニークな学校も考えてみるのもいいかもしれません。大学入試が多様化する中、高校でも専門化が進んでいます。
仮に、京都市内に住んでいて全日制普通科への進学を希望しているとします。まずは自分の通学圏にある高校の募集方法を確かめましょう。たいていの場合、4~10校ある高校志願する場合、二通りの選抜方式を利用できます。「推薦入学」と「総合選抜」です。
「推薦入学」の出願には、内申書と中学校長推薦に加え、作文と面接が課されます。実施校、科によって募集定員の70%程度、50%程度、30%程度を募集します。この推薦重視の新しい考え方は全国的にはすでに定着したもの。学校としても早い段階でいい生徒を獲得できる絶好の機会なのです。大学入試でも同様、学校推薦(枠)として同様のことが行われています。
従来は主流であった「総合選抜」では、学力検査に加えて、第一希望や地理的条件が考慮された上でどの高校へ行くかが決定されます。かつては「受験競争」を緩和し学校間格差をなくすべく、ピークの昭和59年には16都道府県で実施されていました。ある一定水準の成績を確保すれば地元公立高校へ進学することができるという利点もありましたが、実際の居住地からは遠い高校へ行かざるを得ない場合や、成績のいい生徒でも希望校に必ずしも入学できるとは限らないというデメリットが発生。今では京都市内と兵庫県の宝塚市に残存するのみです。高校入試制度のシーラカンスと言えるでしょう。
推薦入学の条件は満たないが特定高校を志願する場合には、「特色選抜」を志願できます。これは「受験機会を複数化し、多元的な評価尺度による選抜」と位置づけられており、各実施校が面接や作文を課します。自己推薦と考えればいいでしょう。しかし、募集定員の10%以内と数は限られています。
推薦入学と特色選抜は2月願書受付、2月面接作文等実施の日程。総合選抜は2月願書受付、3月学力検査実施の日程となっています。
府北部(丹後,中丹、口丹通学圏)または府南部(山城通学圏)では総合選抜ではなく、高校ごとの単独選抜が実施されます。特別選抜に応募することもできます。