年金/国民年金の仕組み

年金よりも生活保護の方が得って本当なの!?

「年金より、生活保護の受給額の方が多いって聞きました。だから、国民年金を払うのが馬鹿馬鹿しい」という話を聞くことがあります。確かに生活保護の方が国民年金より支給が多い場合もありますが、生活保護を受けるには、車や生命保険等の資産は換金しなければなりませんし、預貯金があればそれをまず使わなければならない等厳しい条件があります。そう考えると、生活保護を当てにするのはやめておいた方が良さそうです。

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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生活保護は、地域の福祉事務所が窓口となっている。

生活保護は、地域の福祉事務所が窓口となっている。生活扶助、住宅扶助以外に、教育、医療、出産、介護、生業、教育と8種類ある

よく「公的年金(国民年金)の金額より、生活保護の受給額の方が多いって聞きました。だから、国民年金を払うのが馬鹿馬鹿しいです。払いたくありません!」という声を聞くことがあります。

“聞きました”というところがミソなわけですが、このような噂を聞かれた方もいらっしゃると思います。

国民年金は、皆さんもご存知のとおり、満額で現在年792,100円(平成22年度)です。月にすると66,000円ほどとなります。一方生活保護はいくらぐらい受け取れるのでしょうか?

生活保護は年金よりも本当に得なのか? 詳しくみていきたいと思います。

生活保護は、足らない分を補填する制度

生活保護というのは、「最低限の生活を保障するため、足らない分を補填する」という考え方にたっています。自分の収入が、最低限の生活費が賄えるかどうかが、支給の大前提となります。

生活保護費の計算式は、「最低生活費-収入」

自分(世帯)の収入が最低生活費を超えるなら、自分の収入でやっていけるので、生活保護は必要ないという考え方です。「最低生活費」は、国が具体的に定めていますので、個人的な事情(家賃が高いとか、借金の返済が多い等)は考慮されません。

この「最低生活費」がいくら位なのか? ということになりますね。ざっくりと言うと
■地域(都市部は物価が高い)
■世帯人数(人数が多ければ生活費もかかる)
■年齢
これらを考慮し決められています。

中身については、
■生活扶助(日常生活費)
■住宅扶助(家賃)
その他計8種類に分かれています。

実際の保護費はどれぐらいになる? 次ページ

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