ベネチア/ベネチアの観光・美術館

ベネチアの観光名所(3ページ目)

世界遺産の町、ベネチア。美しい水辺の風景を堪能しながら、もうひとつの顔アートの町ベネチアを知るおススメ最新観光スポット、マスト12をご紹介します!

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

ベネチアはアートのメッカ。ベネチア派から現代アートまで

ベネチアのもう一つの顔はアート!

ベネチアの町は、町全体が博物館のようなもの。世界遺産にも指定された美しい町には、数多くの美術館があり、今も続々と新しい美術館が誕生しています。

イタリア絵画史の中でも、最も影響力の大きかった一派である、ベネチア派が生まれ、現代アートの殿堂「ビエンナーレ」が開催される芸術の町ベネチア。水の都にとどまらないもうひとつの顔「アート」を切り口にした、ベネチアを知ることができるスポットをご紹介します。

貴重な芸術作品や有名建築家による美術館など、世界遺産の町で出会う本物のアート。これもまた贅沢な旅になりそうです。

ベネチア・アート1 アカデミア美術館

photo by SAWA pasqua
美術館前の運河にかかるアカデミア橋を越えて、美術館へ
ベネチア三大画家と称され、日本でもよく名前を知られているベネチア派を代表する画家「ティッツィアーノ」「ティントレット」「パオロ・ヴェルネーゼ」の代表作を所蔵する美術館。ベネチア派絵画ファンは、はずすことができません!

3大巨匠を含めた14~18世紀のベネチア派絵画のコレクションは随一。また、レオナルド・ダ・ビンチのドローウィング「ウィトルウィウス的人体図」(有名な手を広げた男性図)も所蔵していますが、残念ながら常設公開はされていないので、運が良ければ見られるかも。

1750年に修道院に設立された「美術学校(アカデミア)」が前身。第2次世界大戦後、ベネチアの偉大な建築家カルロ・スカルパの構想により、新しい美術館へと再整備されました。

<DATA>
Gallerie dell'Accademia(アカデミア美術館)
住所:Campo della Carita', Dorsoduro 1050
TEL:041 5200345(コールセンター)
開館時間:月曜8:15~14:00、火~日曜8:15~19:15
休:1月1日、5月1日、12月25日
入場料:6.50ユーロ

 

ベネチア・アート2 ベネチア・ビエンナーレ

photo by SAWA pasqua
会場のひとつ「アルセナーレ」のブックショップはお土産の穴場
1895年から開催されている世界的に重要な現代アートの国際美術展覧会。2年に一度の奇数年の6~11月頃まで開催されています。偶数年には、こちらも重要な国際建築展覧会「ベネチア建築ビエンナーレ」があります。

主会場となるのは、緑あふれるカステッロ公園と国立造船所Arsenale「アルセナーレ」。ジャルディーニには各国の政府が所有・管理する30のパビリオンが建ち、建築家の腕を競い合うようなパビリオン群を眺めるのも面白い。アルセナーレでは、ビエンナーレのディレクターが企画するアヴァンギャルドな展覧会が行われています。

アルセナーレには、入館自由のブックショップがあり、アート系の本をはじめ、デザイン性の高いグッズも買えるので、お土産やプレゼント選びに使えます。

<DATA>
Biennale di Venezia(ベネチア・ビエンナーレ)
住所:San Marco, 1364(本部)
TEL:041 24 24 / 041 5218711 (本部)
開館時間:10:00~18:00 
※2009年は、6月7日~11月22日
休:ジャルディーニ会場 月曜日 アルセナーレ会場 火曜日 日曜午前 
入場料:18ユーロ(ジャルディーニとアルセナーレノ2会場共通)

 

ベネチア・アート3 カ・ペーサロ近代美術館

photo by SAWA pasqua
大運河に面した「ベネチア・バロック」の頂点ともいうべき豪華な「カ・ペーサロ」(ペーサロ家の館)
19世紀にここを購入したラ・マーサ公爵の死後、芸術家の作品展示を目的とする財団が作られ、20世紀初頭に美術館としてオープンしました。目玉となる展示はオーストリアの画家クリムトの名画「ユディトII」など。

併設する東洋美術館には、江戸時代の日本の工芸品が数多く並び、鎧や武具だけでなく、陶器や漆など、その高度な日本の技巧が紹介されています。

<DATA>
■Ca' Pesaro(カ・ペーサロ近代美術館)
住所:Santa Croce 2076
TEL:041 721127
開館時間:10:00~17:00
休:1月1日、5月1日、12月25日
入場料:5.50ユーロ

 

ベネチア・アート4 プンタ・デラ・ドガーナ美術館

photo by SAWA pasqua
2009年6月にオープンしたばかりの現代美術館
サン・マルコ広場の対岸にあった税関の建物を利用した美術館で、内部の設計は日本人の安藤忠雄氏。

最初に作られたセメントの壁は安藤氏が気に入らなかったため、再度、作り直させたという逸話もある美術館。そのおかげか、セメントの壁はつややかで、磨かれた石のように滑らか。内部設計も評判が高く、外観と合わせてベネチアで話題の建築です。 展示品はアートの先進国ベネチアならでは。挑戦的な作品が見られます。

<DATA>
Punta della dogana(プンタ・デラ・ドガーナ美術館)
住所:Dorsoduro, 2
TEL:0445 230313
開館時間:10:00~19:00
休:火曜日、12月24・25・31、1月1日
入場料:15ユーロ

 

ベネチア・アート5 ヴェドヴァ財団

photo by SAWA pasqua
内装を手掛けたのは、かの有名な建築家レンゾ・ピアノ氏
近年のイタリアを代表するベネチア出身の画家エミリオ・ヴェドヴァ(Emilio Vedova)が2006年に亡くなった際、その記念に作られた新しい美術館です。

もともとの建物は、14世紀に建設された塩の倉庫をヴェドヴァ氏がアトリエとして使っていたもの。奥行きの深い建物で、壁はレンガ造り、アトリエだった当時事のまま残されています。

宙づりになった一辺が3m四方もある大きな作品が10個、1時間おきに作品が自動的に入れ替わる面白い展示が見られます。エネルギー溢れるヴェドヴァ氏の作品と、近代的な展示方法が見事に調和した、こちらも評判の高い最新の美術館です。

<DATA>
Fondazione Vedova(ヴェドヴァ財団)
住所:Dorsoduro 46
TEL:041 5226626
開館時間:(水~日曜)11:30~23:00
休:月・火曜
入場料:なし

写真・情報提供/イタリアでデザイナー
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