こんなにちがう! ターゲットイヤーファンドの資産配分
ターゲットイヤーファンドは2020年、2030年、2040年……など、安定運用へ移行する目標時期の異なるファンドがシリーズになっており、投資家は自分のライフステージにあわせて商品を選べるようになっています。では、約20年後の2030年をターゲットとするファンドで比較してみましょう。以下は、「野村資産設計ファンド(愛称:未来時計)(野村アセット)」、「三菱UFJ ターゲットイヤーファンド(三菱UFJ)」、「MHAMライフ ナビゲーション(みずほ)」の3つのターゲットイヤーファンドの資産配分と推移です。
郵便局で販売されている野村資産設計ファンド。 「2015」「2020」「2025」「2030」「2035」「2040」「2045」があり、コースが豊富です。インデックス運用タイプで、リート、新興国の株・債券も含まれるのが特徴。
フィデリティ証券でMHAMライフナビゲーションの「2020」「2030」「2040」が購入可能です。こちらもアクティブ運用のタイプです。
同じ年をターゲットとするファンドでも組入資産や資産配分は異なります。2007年に設定された野村資産設計ファンドは、リート(不動産)も含む6資産で運用。国内外の株の割合が約5割と価格変動の大きい資産の割合が多めになっています。一方、2000年に発売された三菱UFJターゲットイヤーファンドやMHAMライフナビゲーションは、先進国の株と債券という基本の4資産で運用。現在の運用割合は、国内債券が約40%と安定資産のウェイトが高めになっているのが特徴です。
ターゲットイヤー到達後の安定運用の資産配分をみても、野村資産設計ファンドはリスク資産を保有し続けるのに対し、他の二つは安定資産へと完全移行します。
これらのファンドはスイッチングといって、運用の途中で同じシリーズの他のターゲットイヤーファンドに乗り換えることができます(その際、信託財産留保額がかかるものもあります)。ライフサイクルや市況の変化にあわせ、運用方針をシフトすることが可能です。
次のページではコストと純資産総額を比較します。