資産運用/資産運用の注意点とリスク

リスク資産と運用商品の選択(2ページ目)

余裕資金どのくらいある? 即答できない人は資産運用ちょっと待った! 資産運用は「余裕資金→年間損失許容額→リスク割合・リスク資産→期待収益と年間損失→運用商品の選択」の順に納得しながら行うものです。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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運用商品選択の前に

リスク資産をもとに「期待運用利回り」と「リスクの組合せ」をいくつか作成します。運用商品を選択するのはその後です。

<例?2>
例―1の条件で、安全資産の年間利回りを0.5%、リスク資産の期待運用利回りを5%として運用するケースでは:

・安全資産の運用収益→300万円×0.5%=15,000円
・リスク資産の運用益→200万円×5%=100,000円
・全運用資産の期待運用利回りは2.3%
 →(100,000円+15,000円)÷500万円×100=2.3%


<例ー3>
例ー2の条件で、運用するリスク資産の金額を変えた場合期待利回りの変化は:

運用リスク資産(万円)250  200 150 100  50  0
1年後の期待収益
 安全資産(万円)  1.25 1.5 1.75 2.0 2.25 2.5
 リスク資産(万円)  12.5  10.0 7.5 5.0 2.5   0
期待運用利回り(%) 2.75 2.3 1.85 1.4 0.95 0.5
1年後の最大損失額(万円)75 60  45  30  15  -


リスク資産の運用先

例―1、2、3を組み合わせて運用収益や損失額などからリスク資産額が決まれば、いよいよ金融商品の選択です。が、その前に投資しようと思う金融商品について正確な知識を得ておくこと!――これは大前提で必須です。

リスク商品には投資信託、外貨預金、外国債券、日本株式、外国株式、金、先物ファンドなどいろいろあります。その中で商品内容が複雑できちんと理解できない商品は投資対象からとりあえず除外します。「誰でも投資している(=みんなで渡れば恐くない)」は大切な資産運用には通用しません。


一番身近なリスク商品といえば投資信託です。投資信託を購入する際のチェックポイントは運用コスト(保有コストを含む)。投資信託は購入時の手数料はもちろん売却するまで信託報酬が必要ですので、運用結果だけでなく保有コストも含めた比較検討が必要です。特に販売手数料は、同じ投資信託であっても会社により異なる場合が少なくありません。事前に投資信託協会のホームページで販売手数料をチェックしましょう。


<保有コストの計算例>
販売手数料3%、信託報酬2%/年、保有期間5年の場合、年間保有コストは2.6%(→3%÷5年+2%=2.6%)となる。 

株式投資では、保有株式が多業種多銘柄なほどリスクが分散されます。少なくとも業種の違う3銘柄程度は保有したいものです。

外貨・外債・外国株投資は、運用リスクに為替リスクがプラスされます。目先の利回りに躍らされず、国力の比較や国際情勢・経済情勢等の分析をこまめに行い、投資と撤退の判断を頻繁に行いましょう。



分散投資をした結果、予定の収益が上がった時には深い追いせず、とりあえず収益の確定をはかり、損失が発生した場合は年間損失許容額と比較しながら、損きりの決断時期を逸することがないよう、運用商品のチェックをこまめに行うことが必要です。こうすることで計画した運用結果に近い収益を得ることや損失の拡大を防ぐことができるでしょう。



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