景気に左右されにくい企業は長期投資との相性もいい
株式市場では、景気がよくなると業績が大きく伸びる企業がある一方で、景気が悪化しても比較的安定した業績を維持しやすい企業があります。こうした企業は「ディフェンシブ銘柄」と呼ばれ、相場が不安定な局面でも注目されることが少なくありません。

代表的なのは医薬品や通信、食品、鉄道など、人々の生活に欠かせない商品やサービスを提供する企業です。景気が悪くなったからといって医療や生活に必要な支出が急になくなることは考えにくく、売上や利益が比較的安定しやすい特徴があります。
また、不動産会社の中にも、オフィスビルや賃貸住宅の管理、再生可能エネルギー事業など、継続的な収益を積み上げる事業を数多く持つ企業があります。こうした企業は、景気敏感株というイメージとは異なる値動きを見せることもあります。
もちろん、ディフェンシブ銘柄だから株価が下がらないというわけではありません。しかし、景気の波を受けにくい事業を持つ企業は、長期保有を前提とする高配当株投資とも相性がよいと考えられます。
安定した事業基盤を持つ、9月に配当権利を迎える高配当株の中から3銘柄を紹介します。
東急不動産ホールディングス<3289>
東急不動産ホールディングス<3289>はマンションやオフィスビルの開発に加え、不動産管理、物流施設、再生可能エネルギー、リゾート施設など幅広い事業を展開しています。
不動産会社というと景気の影響を受けやすい印象がありますが、同社は賃貸収入や管理事業など、継続的に収益を生み出すストック型ビジネスの比率が高いことが特徴です。
株主還元にも積極的で、高配当株として注目されることもあります。不動産だけではなく、インフラや再生可能エネルギーなど成長分野にも取り組んでおり、長期保有を考えるうえで確認しておきたい企業の1つです。
武田薬品工業<4502>
武田薬品工業<4502>は日本最大級の製薬会社で、医療用医薬品を中心に世界各国で事業を展開しており、海外売上比率も高いグローバル企業として知られています。
医薬品は景気の影響を受けにくい分野の1つといえます。景気が悪化したからといって医薬品の需要が大きく減ることは考えにくく、安定した事業を続けやすい業種とされています。
新薬の開発状況や特許の影響など注意すべき点はありますが、長年にわたり株主還元にも取り組んできた実績があります。高配当株としてだけではなく、中長期投資の候補としても人気の高い銘柄です。
ツムラ<4540>
ツムラ<4540>は、漢方製剤で国内トップシェアを持つ製薬会社です。医療用漢方薬を中心に事業を展開しており、多くの医療機関で同社の製品が使用されています。
一般的な製薬会社が新薬開発を中心としているのに対し、同社は漢方薬という独自の分野で強みを築いてきました。高齢化が進む日本では漢方薬の需要も底堅く、長年にわたり安定した事業を続けています。
値動きの大きな成長株とは異なりますが、着実に事業を積み重ねてきた企業として個人投資家から注目されています。高配当株を長く保有したい人にとって、有力な選択肢の1つといえるでしょう。
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