株・株式投資/日経平均株価の動向を専門家がチェック

トヨタの株価が○○○1円にならないワケ(2ページ目)

銘柄によって株価が1円刻み、5円刻み、10円刻みなど、動く幅が違うのをご存じでしょうか?実は、これ、ちゃんと決まりがあって動いているんです。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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環境的要因

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株価はいろいろな要因が複雑に絡み合って動くこともある。経済を大きな枠で見ることも大切。
今まさに起きている経済的環境です。景気の悪化や円高、金利変動などによって株価は動きます。たとえば、円高になると輸出関連銘柄は売られるということ。自動車関連銘柄の場合、ほとんどが輸出に関連しているので、円高になるとものすごくダメージを受けます。
以前記事にも書きましたが、トヨタ自動車の場合、1円円高になると300億、400億という損失が出ると言われているくらい。

ちなみに、今回の株価下落は円高と景気後退という2つの大きな要因が絡み合ってのことです。景気が悪くなれば当然車は売れません。しかもトヨタは決算も赤字になるという大ダメージがあったために、大きく売られました。ようするに、マイナスのスパイラルの中にすっぽりと入ってしまったということです。

あとは、天災が起きたときに株価が上がる銘柄、下がる銘柄がありますが、その要因も環境的要因に含まれます。例えば建設株は地震などが起きると一時的に株価を上げます。ただし、この株価の上昇は長くは続きません。一時的な需要のためにほんの一瞬人気化しただけだからです。しかも、下げるときもあっという間です。なので、あまり手を出さないようにするのが賢命かもしれません。

市場の内部的な要因

つまり需給関係の問題です。需給関係というのは、簡単に言えば株式の売りと買いの関係のことです。株価は買い(需要)が多ければ上昇しますし、売り(供給)が多ければ下落するということ。

数年前にキャベツが1個500円にもなったことがありますが、あのときはキャベツの数が少なかったために価格が上がりました。逆に考えれば供給よりも需要が多い場合です。一方、キャベツがたくさんとれれば、今度は供給が増えるので値段は下がります。株価もこれと同じで、買いたい人が多ければ株価は上がり、売りたい人が多ければ株価は下がります。

こういった要因が複雑に絡み合って株価は動いています。なので、株価だけを見るのではなくて経済全体を見る必要があり、それを踏まえて投資をすることが大切です。

では、経済の動きはどうやって見ていけばいいのでしょう。方法の1つとしては、政府が発表する経済指標を見ることです。これについては、次回に続きます。

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