
「親を超えたい」という強い対抗心から始まった、年収3000万円への挑戦。元手240万円から4億円を築いた投資家・ちょる子さんが、デイトレードの世界で成功をつかんだ背景には、緻密な計算と覚悟がありました。
『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』(ちょる子著)では、株式投資で資産を爆発的に増やすためのリアルな戦略を明かしています。今回は本書から一部を抜粋。高すぎる壁を突破するために彼女が実践した「逆算のテクニック」と、相場で勝ち続けるための根拠の重要性を紹介します。
「年収3000万円」の理由
デイトレードを始めるにあたり、私は1つの大きな目標を掲げました。それは、株で「年収3000万円」を稼ぐこと。なぜ、この数字だったのか。そこには2つの理由があります。
1つは、父の存在です。当時の父の役員報酬が、ちょうど3000万円でした。私の中には幼い頃から、「いつか親を超えたい」という静かな、けれど強い対抗心がありました。
私は1人っ子です。父や母と同じレベルまで稼げるようにならなければ、家系全体の収支で見たときに、いつかマイナスになってしまう。親に対して抱いていたコンプレックスを払拭しつつ、1人の大人として自立するためには、自力で年収を上げていくしかない……。そんな思いが、私の背中を押していたのです。
もう1つの理由は、当時読んでいた本の、こんな一文にあります。
「30代で年収3000万円を稼ぐのは、至難の業である」
「自分の力でお金持ちになりたい」と漠然と考えていた私にとって、その一文は「お金持ちの定義」として鮮烈に突き刺さりました。「それなら、私がその『至難の業』を成し遂げてやろうじゃないか」と決意したわけです。
1日15.7万円の逆算術
目標が決まれば、次は「逆算」です。株の売却益には、現在20.315%の税金がかかります。
手元に3000万円を残すためには、額面で約3766万円の利益を出さなければなりません。年間の営業日を約240日(月20日×12カ月)とすると、3766万円÷240日=約15万7000円。
つまり、毎日15万7000円をコンスタントに稼げば、年収3000万円に到達します。これを、私が主力としていた東京エレクトロン株(1000株単位)に当てはめてみると、さらに視界が開けました。
「1日のうちに、株価が157円動いたところで利益を確定すればいい」
当時の地合いでは、東京エレクトロンの株価が1日に500~1000円上下するのは当たり前のことでした。その大きな波の中、1日わずか「157円」の幅を抜きとればいい。
「これなら、不可能じゃない。私にもできる!」
「年収3000万円」という巨大な壁が、「1日157円」という小さなステップに変わった瞬間でした。こうして私は、導かれるようにデイトレードの世界へと没入していったのです。
上昇相場を見抜く根拠
やる気の出し方は人それぞれですが、私の場合は「目標を決め、それを達成するために何をすべきか」を逆算することで、スイッチが入るタイプです。
「1日15.7万円」という具体的な数字を導き出した私にとって、2019年の夏は、まさに勝負をかけるのに最高のタイミングでした。
私が参加した投資家向け広報(IR)イベントで登壇していたアナリストの方が、「2019年8月から、積み上がっていた半導体の在庫がはき出され始める(=需要が回復する)」と予測していました。
これが「これから東京エレクトロンなどの半導体株は上昇局面に入る」という、自分なりの確信を得る大きな根拠となったのです。
さらに、相場には「選挙時は株価が上がりやすい」というアノマリーがあります。2019年7月には参議院選挙が控えていました。
「追い風はすべて吹いている。あとは私が、波に乗るだけだ」
著者:ちょる子(兼業投資家)
2児のママ。父親の影響を受け、2011年に240万円から株主優待を目当てに株式投資をスタート。2019年、産休・育休をきっかけに、本格的に株式投資を開始し、大型株のデイトレードに挑戦。2021年に資産1億円達成。以降は短期投資と高配当株投資に移行。2026年には資産4億円を突破。現在は育児に加えてPRやIR関連の仕事も手掛けながら投資を続けている。Ⅹでの飾らない発信と、時おり見せる「爆損芸」も人気を集める。ダイヤモンドZAI、日経マネー、田端大学投資学部、NewsPicks、ラジオNIKKEI、日経CNBC、日経モーニングプラス、マネーのまなび、投資戦略フェアなど出演・登壇多数。






