現在の制度ではあり得ない加入期間の精算だが

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脱退手当金の要件は、原則5年以上の加入期間が必要だが、女性については2年以上で請求できる場合がある
加入期間の照会をする中で、特に女性から加入期間の精算について質問(憤慨)を受けることがあります。

どういうことかというと、加入記録を照会してみると、昔働いていて、厚生年金に加入した記録もちゃんと残っていた。だけどその期間は精算(払い戻し)されていると言われた。精算されているので、その期間の年金は出ないらしい!本当にそんな制度があったのですか? という「質問」があります。

そして、精算をしなければ現在の制度では年金として受け取れるので、結果的に損な選択をしたことになるわけです。なぜその時ちゃんと説明してくれなかったのかという「憤慨」もあるわけですね。

現在の年金制度では、この加入期間の精算(保険料の払い戻し)というのはあり得ませんが、旧法(昭和61年3月までの法律)では、この精算制度がありました。

今となっては、悔やまれる「精算」!?

この加入期間の精算とは一体どういうことなの? という疑問をもたれる方も多いと思います。加入期間の精算を別の言い方でいうなら、解約時の払い戻し制度と言うとわかりやすいかもしれません。正式名称は「脱退手当金」と言います。

要は、厚生年金の加入を解約して、年金を受ける権利を放棄する代わりに一時金を受け取るということになります。昭和30年から40年代に学校を卒業して会社勤めを何年かした後、結婚退職をされたような場合に多く見られます。結婚退職する際に厚生年金の加入期間の精算をして、一時金(脱退手当金)を受け取ったということなわけです。

その当時、精算をするかどうかは、あくまで任意だったのですが、かなりの割合で精算をしたようです。精算をしていなければ、現在の制度ではその期間は年金に反映されることになったことは先ほど言ったとおりです。

あの時、精算をしなければ年金が増えたのに! と思っても後の祭りなわけですが、現在ではこんな精算制度はありません。ではなぜ、あの当時結婚退職したほとんどの人が精算をしてしまったのでしょうか?

その当時、加入期間の精算をしてしまう訳があったのです >>>