年金/専業主婦の年金(第三号被保険者)

主婦のパート年収、いくらまでなら年金面でお得?(2ページ目)

パート・アルバイト勤務の収入には「103万円の壁」「130万円の壁」があり、この壁を越えると損をするといわれています。年金の視点からは、年収をいくらにするのがお得なのでしょうか。

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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150万円超えで、状況は変わる

正社員の4分の3以上の勤務で、会社は社会保険(健康保険、厚生年金)に加入させる必要が出る

正社員の4分の3以上の勤務で、会社は社会保険(健康保険、厚生年金)に加入させる必要が出る

前ページでは、「130万円の壁は中途半端に超えては損」とご説明しました。それでは、130万円の壁を越えるなら、どれぐらい越えたらお得(負担増<収入増)になるのでしょうか。

・収入が130万円なら、保険料負担ゼロ
・収入が135万円なら、保険料負担24万円

ということは、保険料負担24万円分、収入が増えればよいといえます(税金アップ分は考慮せず)。

・130万+24万=154万円

収入を155万円以上にすると、保険料負担を考慮しても得だと考えられます。ですから、130万円の壁を越えるなら、とりあえず155万円を目指してはどうでしょうか。

年間24万円の収入アップを図るには、時給900円なら月に約23時間ほど、勤務を増やす必要があります。

ただ、今後夫の配偶者控除が縮小されることになると、それだけ世帯の手取り収入が減少することになります。そうなるともう少し稼ぐ必要があるかもしれません。

厚生年金加入のメリットは割安な保険料

年収155万円ぐらいになると、だいぶフルタイム勤務に近くなると思われます。そうすると会社で健康保険や厚生年金に加入する必要が出てきます。

厚生年金に加入すると保険料が発生するため、加入することをためらう人も少なくないようですが、厚生年金に加入するメリットは結構大きいのです。

先ほどもふれたとおり、国民年金の保険料は月1万5590円(平成27年度)。それに対し、年収155万円(月給ベースで12万9000円)での厚生年金の保険料(本人負担分)は、なんと月1万1009円(平成26年9月~平成27年8月分)ほどでしかありません。

厚生年金に加入することで、国民年金にも加入することになり、国民年金の保険料よりも安く、国民年金と厚生年金に加入できることになります。これはお得ですね。

このご時世、なかなか勤務時間を増やすことは難しいでしょうが、「お得な年収ライン」は把握しておいて損はないと思います。

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