大幅削減案に、OBの反対署名が殺到

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具体的な削減額はまだ決まっていない。また、実際の同意を取る作業も現時点では行なわれていない
経営危機に陥っている日本航空(JAL)が、自社の企業年金の大幅な給付削減を決定しました。

しかし、基金の規定で実際に給付削減を実行に移すには、受給権者の同意(受給権者全体の3分の2以上の同意)を取らなければなりません。

削減の中身が、「給付が半分になるかもしれない」という受給権者にとって簡単に受け入れられない内容だったこともあり、OBが立ち上げた「JAL企業年金の改定について考える会」に減額阻止への署名が殺到しているようです。

JALの受給権者が約9,000人に対し、反対署名が既に3,000人を超えている状況です。受給権者の3分の1以上が反対している現状では大幅減額の実行が困難な状況です。

JAL企業年金の状況はどうなっている?

JAL企業年金の実情を見てみたいと思います。

■4.5%の利回り保証
前回の記事経営再建に企業年金給付削減必要なの?でも触れたとおり、現在の低金利時代に4.5%の利回りを約束することは受給側にとっては魅力的ですが、支払う側にとっては厳しい数字です。

■積み立て不足
JAL企業年金の退職給付債務(簡単に言うと本来積み立てておくべき額)は、8,010億円であるのに対し、年金資産(実際の積立額)は4,084億円しかありません。差額の3,926億円が積み立て不足となっています。

■成熟度
JAL企業年金の加入者は約16,000人であるのに対し、受給権者は先ほども書いたとおり約9,000人となっています。加入者に対する受給権者の割合(成熟度という)は56%を超えています。この割合はかなり高い部類に入るでしょう。

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