文章:石津 史子(All About「年金」旧ガイド)
公的年金では将来も生活保障がきちんと確保できるために、貨幣価値が損なわれない措置として物価スライド制が採用されています。
具体的には、全国消費者物価指数が前年に対して変動した分(率)を、翌年度の年金額改定に反映させる仕組みです。平成15年暦年の消費者物価指数は、平成14年比でマイナス0.3%となりましたので、この分だけを平成16年4月分からの年金額に反映されることになりました。
本来なら、基準年であった平成10年の年平均の全国消費者物価指数に対する15年の比率を基準にして、累積でマイナス2.9%に改定することになるのです。
しかし今回も昨年度と同様、平成12年~14年度の据え置き分を含まない措置が講じられて、平成11年再計算時の基準額に対するスライド率は、0.988となります。
物価スライドによる改定を行なった場合の年金額も気になりますが、実は、生活者レベルで年金の手取額に注目してみると!!!もっと影響を与えるものがあったのです⇒次ページへ